出版社内容情報
安保改定期をあつかった第7期までに続く本シリーズは、これまでの成果を引き継ぎ沖縄返還問題が通奏低音のように流れる1964年(第8期)から1972年(第16期)までを対象とし、米国公文書館収蔵の国務省文書によって、日米関係の実態を明らかにする。1964年、東京オリンピックが開催され、東海道新幹線が開通し、IMF8条国移行やOECDへの加盟を果たし経済成長のただ中にある日本では、佐藤政権が誕生し、沖縄返還に向けての動きが始動した。ベトナム本格介入に向かうアメリカは、力をつけてきた日本をどのように見ていたのか。
佐藤首相が核兵器保有論者だったことを明瞭に示す発言、沖縄保守派への米国秘密資金援助、「事前協議」制を空洞化させる工作など、貴重な文書群を系統的に収録。解題・索引付き。