出版社内容情報
視覚化され、「歴史」となった出来事はいかにして人々を統合し、共同体意識の形成に関わったのか。従来の国民国家論では捉え切れない問題に光をあて、過去の「記憶」化をめぐる戦略と主体性を問う共同研究の試み。
序 章 コモレイションの文化史のために……小関 隆
Ⅰ
第1章 横浜歴史という履歴の書法―<記念すること>の歴史意識……阿部安成
第2章 銅像の貧因―19-20世紀転換期ロンドンにおける偉人銅像の設立と受容……光永雅明
第3章 火薬陰謀事件を忘れるな!……見市雅俊
Ⅱ
第4章 歴史と記憶の間……梅森直之
第5章 忘却が記憶を成立させる―「かたち」の選択とその多様化をめぐって……井野瀬久美惠
第6章 歴史記述の前提としてのフィクション……富山太佳夫
終 章 「記憶のかたち」が表象するもの……森村敏己
あとがき
「歴史と人間」研究会例会記録
内容説明
過去の「記憶化」をめぐる戦略と主体性を問う。「国民の正史」構築にむけて記憶の総動員がなされているいま、歴史学は記憶をどう記述するのか。コメモレイション(記念・顕彰行為)の分析を通じてナショナル・ヒストリーのフィクション性を実証する。
目次
序章 コメモレイションの文化史のために
第1章 横浜歴史という履歴の書法―「記念すること」の歴史意識
第2章 銅像の貧困―19‐20世紀転換期ロンドンにおける偉人銅像の設立と受容
第3章 火薬陰謀事件を忘れるな!
第4章 歴史と記憶の間
第5章 忘却が記憶を成立させる―「かたち」の選択とその多様化をめぐって
第6章 歴史記述の前提としてのフィクション
終章 「記憶のかたち」が表象するもの