出版社内容情報
白雪姫,シンデレラ,美女と野獣……これらの物語の中に隠された作意は,子どもの意識下にそっとすりこまれ,やがて社会的役割分担としてその特質を具現化する――おとぎ話に巧妙に組みこまれた性差の問題を,その変遷を追いつつ暴く。
日本語版への序文
第1章 17歳の眠り姫
第2章 白雪姫と母の影
第3章 シンデレラと女の仕事
第4章 『三びきのくま』と“完全な家族”を探す旅
第5章 美女の野獣祓い
エピローグ 蛙の王子さま退場
訳者あとがき
註
主要人名索引
内容説明
現代フェミニズムの古典。社会神話の観点からはじめて解きあかされた女と男の性役割の深層心理。
目次
第1章 17歳の眠り姫
第2章 白雪姫と母の影
第3章 シンデレラと女の仕事
第4章 『三びきのくま』と“完全な家族”を探す旅
第5章 美女の野獣祓い
エピローグ 蛙の王子さま退場
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒナコ
1
フェアリーテイルについてのフェミニズム批評を読みたくて買ったが内容はフェミニズム神学だった。 申し訳程度にフェアリーテイルが導入として触れられてはいるが、主な論点は、他律—自律—神律の意識の三段階を女が70年代のアメリカ社会の中でいかに登っていくかということだった。本書で語られているように女の意識が神律の段階に高まるとしても、最終目標である神律的な意識はジェンダーを超えいた。したがって、ジェンダーが意識の遮蔽物でしかなく、そもそもの意識のはじめである女という主体は何だったのかという問いが棚上げされていた。2018/04/27
きのぱん
0
女ってめんどくさい。と思ったときに読むと、ちょっとおもしろくて真面目な心理学の世界を覗くことができます。女の子が読むほうがおもしろいんじゃないかな。高校のときに国語の授業で取り上げられて、大学のときに読んだものの再読。2014/05/31