内容説明
御袋物問屋・伊勢屋の主人が、料理茶屋で斬り殺された。臨時廻り同心・鷲津軍兵衛は死体に残された凄まじい斬り口から、「黒太刀」と呼ばれる殺し屋に目星をつける。数年に一度殺しを繰り返す「黒太刀」の背後には、殺し屋一味の元締めと殺しの依頼人がいるはず。殺された伊勢屋の主人が元武士だったことから、彼の過去に殺しの動機を求めると同時に、殺し屋一味を追うのだが…。北町奉行所臨時廻り同心・鷲津軍兵衛の活躍を描く、時代小説の傑作長篇第二弾。
著者等紹介
長谷川卓[ハセガワタク]
1949年、神奈川県小田原市生まれ。現在、静岡県清水市在住。73年、早稲田大学大学院文学研究科(演劇専攻)修士課程卒業。80年、「昼と夜」で群像新人文学賞を受賞。81年、「百舌が啼いてから」で芥川賞候補となる。2000年、『血路―南稜七ツ家秘録』で第2回角川春樹小説賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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せぴあ
14
一気に読んだ。この巻では悪人は出てこない。だから、殺し屋一味が判明した時に、この物語の結末は悲劇で終わるんだろうな、と思いながら、読んだ。軍兵衛の息子竹之助も絡んできて、蕗との仲を軍兵衛と栄が見守っているのが、とってもよかった。武家の子供って、現代よりしっかりしているなあ。最後の押切との果たし合いはちょっと納得いかない。軍兵衛は死ぬつもりだったのか。あの場合、同心として押切を引っ捕えるべきだった。このシリーズは、何巻まで出ているのかな。2015/05/17
ベルるるる
13
シリーズ2作目。「必殺仕置き人」みたいな御家人や元締め登場。悪人を成敗しているつもりでも、どこかで歯車が狂ってきて、家族も不幸にしていくのが読んでて辛い。軍兵衛の息子のかわいい事。大人になっていく姿に、思わず、ガンバレと声をかけたくなる。2015/10/10
ひかつば@呑ん読会堪能中
9
第2巻は殺しを生業にするいわゆる仕置人が暗躍して...という話。よくある題材だが、他の時代物とは違って仕置人も元締めも早い段階で明かされるので、どうやって追い詰めどんな決着を付けるのかが見せ所となるが、1巻目にチラリと出た乞食に大きな役割を与え、軍兵衛の息子の甘酸っぱい成長過程も見せてくれるなど、シリーズとして楽しめるし、1巻目よりも随分と引き締まった話になってる。これは続きが読みたくなるな。2013/03/05
オレンジ。
7
軍兵衛がいい。周りもいい。はまったので次へ♪2017/05/11
woo
6
う〜ん、だんだん乗ってきました!(笑)あと5作追加発注♪ 出来過ぎの妻女とまだ軟弱だが先の楽しみな息子の今後も楽しみ✌️ 当分本シリーズで😋2019/06/27