内容説明
さまざまな恋のかたちと色、それぞれの愛の邂逅とゆくえ…。江国香織「テイスト・オブ・パラダイス」、谷村志穂「一夜」、平安寿子「えれくとり子」、松本侑子「葉桜」、有吉玉青「がまんくらべ」、角田光代「昨日、今日、明日」の六篇に、書き下ろし作品として春口裕子「乗り越し精算」、蜂飼耳「草原愛」の二篇を加えた全八篇からなる、文庫オリジナルアンソロジー。
著者等紹介
結城信孝[ユウキノブタカ]
東京都生まれ。立教大学経済学部卒業。ベースボールマガジン社、内外タイムス社の記者を経て、90年以降フリー
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感想・レビュー
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小夜風
19
【所蔵】女性作家による恋愛小説アンソロジー。自分の中では絵本や児童書の印象が強い蜂飼耳さんが入っていることに驚き、手に取りました。蜂飼さんと江國さん角田さん以外は全部初読み作家さんでどんなアンソロか予想がつかなかったのですが、とても上質で心地好いアンソロでした。恋愛に対する熱量というのか、自分に自覚がないままに誰かをいつの間にか好きになっているところや冷め具合等、何となく自分の心に寄り添っていてどの話もとても楽しかったです。恋をしている人って端から見たらこんなにも滑稽で可笑しくて、そして愛おしいんですね。2018/12/27
N田
8
○江国香織「テイスト・オブ・パラダイス」…こういう女子的ミニマリズムがわからん。 △谷村志穂「一夜」…ありえない世界。博士課程行かない私的秘書は助手ではないだろう。得体の知れない女ってことになる。「木屋町の路地」も意味不明語。 ◎平安寿子「えれくとり子」…いい話だ。考えてみると、村上春樹の小説にはトシオくんのように千切れて泣く男が出てこない。 ○春口裕子「乗り越し精算」…そんな生真面目な清算をどうやったら思いつくのか、それだから男に騙される。 ◎松本侑子「葉桜」…いい話だ。2015/12/16
MILKy
3
【売】再読。以前に呼んだのに記憶はほぼ無く。ただ、好みは変わらず、らしい。江國香織は特に、その他はワリと好ましかったが、蜂飼耳だけはしっくり来ず。有吉玉青は彼女のシャンパンと月にも、がまんくらべのナベオ話を読んでおり、結構女ゴコロをうまく描いていて好きだ。平安寿子のえれくとり子は㌧でるけどナゼかPerfumeかしゆかなんぞを思い浮かべた(笑)春口裕子の乗り越し精算は悔しくて、小説だしそのまま鋏イッちゃってもよかったかも。幹夫ミタイな男は大嫌いだから。そして今回も角田光代の本作は男目線が読め面白かった。2020/05/07
花
3
主人公の心情に共感できる物、出来ない物・・・。8人の作家さん(主人公)の恋愛模様を垣間見て”人それぞれ”を実感。松本侑子さんと有吉玉青さんに興味を持ちました。 2007/02/10
MILKy
2
期待せずに読むと結構ょぃかもしれない、女性作家によるアンソロジー☆平 安寿子、春口裕子、松本侑子、有吉玉青、角田光代がなかなかヨカッタ。角田さんは其の時、其の時だけど、今回のは好き。それにクセのある絵國香織は今回は悪くなかった◎2011/11/13