内容説明
黒人と白人の敵対と主導権争い、そして「白い黒」の誕生…。ジャズの一〇〇年史に、祝福されるべき勝者はいるのか?アメリカで生まれたジャズという音楽を、黒(黒人)と白(白人)、そしてドイツ人という三つの視点から眺めることによって、定説を超えた、新たなジャズとブルーノートの歴史が明らかに。
目次
第1章 ジャズ・エイジの物語
第2章 フロム・スピリチュアル・トゥ・スウィング
第3章 戦争とサマータイム
第4章 黒いジャズの夜明け
第5章 ブルーノート・ビバップの誕生
第6章 ハードバップの時代
第7章 黒いジャズの使者たち
第8章 アルフレッド・ライオン最後の時代
第9章 ストリート・ミュージックとしてのジャズの時代
第10章 ジャズ史上最も美しい夜
第11章 越境するジャズ
著者等紹介
中山康樹[ナカヤマヤスキ]
音楽評論家。1952年大阪生まれ。少年時代に聴いたビートルズや洋楽がきっかけでロック、ポップス、ジャズのファンに。『スイングジャーナル』誌の編集長や制作プロデューサーを経て現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんたろー
11
故中山康樹さんのブルーノート本。難しい表現に終始しております。あまり馴染めません。マイルス本の力任せな部分が失せなんとなく学術的語り口を望んでいるかなって感じ。2017/12/16
王天上
7
著者の本はジャズをかじり始めた時に結構たくさん読んでいたので、おさらいをしたような読後感。ブルーノートはハズレが少ないというお話。2014/06/07
けんとまん1007
4
面白くて興味深くて一気に読んでしまった。ジャズも少しは聴いたりするので、知っているミュージシャンが結構あったので余計にそう思うのかも。そんなジャズを黒と白という観点から見ると、こうなんだと納得。そういう波の結果、今があるし、その時代を色濃く反映もしているのだと思う。ここで取り上げられている50枚、聴いてみたい。残念ながら聴いたことがあるのは、アール・クルーだけだったが、こういう位置付けにあるのかと思って、これまでのイメージと少し変わったかも。2011/12/04
koillmatic
2
実質的な内容はジャズ史というよりも名門レーベル「ブルーノート」の歴史で、ジャズ進化の歴史を大体知ってればふんふんという感じで読める。 が、帯に書いてある「ジャズの正史を覆す」という文言とは異なり、「ジャズは黒人ミュージシャンと白人ミュージシャンが渾然一体となって作り発展させ、白人がエンターテイメントビジネスとして完成させた」ということ以外に特に目立った主張はない。 基本的にブルーノートがいかに前衛的で、採算を度外視した事業展開でジャズの進化に貢献したかということが書いてある。 ジャズであれなんであれ新し2012/01/20
Decoy
2
ブルーノートを軸に再検証されたジャズ史。中山康樹の新刊本が読めるのは、何て喜ばしいことだろう!2011/11/06