内容説明
「未来の乗り物」を次々と世に送り出し、高度経済成長を猛烈サラリーマンとして駆け抜けた男は、ある日突然、経営危機のローカル鉄道に出向を命じられる。最後の生き残り策は、未来とは一八〇度逆の、蒸気機関車の動態保存だった…。保存鉄道への再生で鉄道を守った男の仕事は、いつか地域の再生にまで及んだ。名鉄パノラマカー、東京モノレール、名神高速養老SA、アプト式鉄道建設、そしてSL動態保存…。複眼思考で「夢の乗り物」を作り続けた男の、特急人生。
目次
第1章 自転車と機関車
第2章 モーレツ専務と合理化博士
第3章 未来が見える展望車を
第4章 モノレールとサービス・エーリア
第5章 廃線を食い止めろ
第6章 走れ、C11227号
第7章 鉄道を支えているのは誰
第8章 大井川鐵道と保存鉄道の未来
第9章 フレンドシップでつなげる、未来へのレール
著者等紹介
高瀬文人[タカセフミヒト]
昭和42(1967)年宇都宮生まれ。法政大学法学部卒。出版社で法律・心理学・精神医学などの雑誌や単行本の編集に携わり、世田谷一家殺人事件や神戸児童連続殺傷事件関連のスクープ企画なども手がける。現在はフリーライターとして執筆、編集者として単行本制作も行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
1
名鉄パノラマカー、SL動態保存2018/02/09
あまたあるほし
1
これは、日本という国が持っていた(持っている?)技術と何かを問うお話。研究者やデザイナーでもなんでもなく、一介の会社員がこれだけの高い技術を追求し、それが成功していた時代のお話しだ。少しでも鉄道を知っている人間は、名鉄=パノラマカーという知識があったはず。それにしても、名鉄の会長になった土川元夫という人物がとてつもなく気になった。2012/02/27
woods
0
名鉄7000系パノラマカーの開発や、大井川鐵道のSL保存、井川線のラック&ピニオン式観光鉄道を推進した鉄道ファンの書。その先見性はおそらく「ひとがよろこぶことを考える」ことから来たのではないか、と感じた。2013/09/23
kazuki
0
明治村や大井川鉄道のSL保存創生秘話の部分。 ”ことの本質ヤパイオニアの苦労にはまるで無関心なのに、いざ人気が出るとうらやむ「後出し」の議論”に終始悩まされたという点に今も昔も変わらないと痛感。2012/12/16
まーく
0
名鉄パノラマカーの設計者と、大井川鉄道SL復活の立役者が一緒とは初めて知った次第。いろんな制約に向き合いつつも、それでも何とか打開点を見つけて前に向けて進むところは、偉大なる先人として見習いたいところです2018/02/02
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