内容説明
その闘いは、様々なものを、それを観た人間たちの心にもたらした。嫌悪。興奮。夢?悪夢。熱狂。拒否。観た人間が、心に抱いている闇、あるいは宗教、あるいは信念。あるいは遠い昔に捨て去った夢。それが何であるかで、そのもたらされたものは様々であった。しかし―唯ひとりの例外なく、おこったことがあった。それは、その闘い、あるいは事件を目撃した者の心に、それが、石にうがたれた弾痕のように、一生消えぬものを刻みつけたということであった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぽかちゅう48
14
読書が滞りかけた時の夢枕獏♪今回は巽と松尾象山がまんまとカスティリオーネの思惑通りにリングに上がらされるあたりが絶妙でした。いつもこの作品は漫画のようにサクサク読めるので助かります(^^)vさて、次の巻に行く前に東野圭吾さんを読み終えよっと(笑)2018/12/17
0607xxx
7
UFCを彷彿とさせるトーナメント開催と終盤に新たな登場人物と結末が気になる…残り二巻。2014/09/25
おたぬ
0
★★★★☆ 松尾象山のブラジル編から始まりアメリカのトーナメント、文七の傷心旅行へと。作者が生きてるうちに完結したらいいなぁとは思う。2016/06/26
S.F.River
0
昔、夢中で読んだ。 5.0
Kusashiai
0
10年以上振りに『餓狼伝』を再読中。当時の格闘技界の状況を思い出すと、桜庭 和志の快進撃が起こっていた時期では無いだろうか。グレイシー柔術やブラジリアン柔術に対する反撃が始まって、当初のUFCの頃と比べてそれらが絶対的な対象では無くなっていたと思う。それだからこそ、著者が大衝撃を受けたUFCを相対化できて、本巻を描く事ができたのだろう。ホセ・ラモスは、ホイス・グレイシーとヒクソン・グレイシーを参考にしていますね。それと丹波 文七についてはフィクションとしても、あまりに偶然の出来事が重なり過ぎていないか?2012/03/18