出版社内容情報
通貨を知ることは経済を知ることである。
世界同時不況以降、さらに複雑化する為替を知ることなくして、経済を理解することはできない。グローバル通貨戦争の実態が明らかに。
中国はいま、東南アジアを中心に「人民元通貨圏」の実現に向けて着実に手を打っている。自国の通貨をできるだけ多く流通させることで、国内経済は「デフレ」にならず、海外では圧倒的なプレゼンスを握ることができる。人民元の台頭は、たんなる為替現象ではない。中国の国家的意思の表明である。ひるがえって、日本では「円高がよいか」「円安がよいか」という議論が行われている。しかし、通貨というものを考えるにあたって、もっとも大事な点は「量」である。円の量を増やすと「円安」で力を落としてしまうという考えは、反対に日本の存在をますます希薄にしているだけなのだ。日本経済が抱える最大の問題である「デフレ」もまた、通貨の増加、すなわちインフレ・ターゲット政策を行なうことによって、はじめて脱却することができる。人民元とドル、ユーロ、円の攻防戦をあますところなく考察し、これからのグローバル経済を生きる指針を指し示す一冊である。
●序章 通貨・金融の国家総力戦が始まった
●第1章 台頭する人民元帝国
●第2章 中国共産党株式会社
●第3章 米中通貨100年戦争が始まった
●第4章 人民元の正体
●第5章 日本は反攻できるか-デフレ脱出への道
●第6章 富は創造物語から生まれる
●第7章 ドル、元、ユーロ、円
●第8章 世界動乱
●あとがき
内容説明
デフレ、株安、消費低迷。すべての原因は「通貨」にあった!人民元の台頭、ドル衰退のなかで円の歩むべき未来を示す。
目次
序章 通貨・金融の国家総力戦が始まった
第1章 台頭する人民元帝国
第2章 中国共産党株式会社
第3章 米中通貨100年戦争が始まった
第4章 人民元の正体
第5章 日本は反攻できるか―デフレ脱出への道
第6章 富は創造物語から生まれる
第7章 ドル、元、ユーロ、円
第8章 世界動乱
著者等紹介
田村秀男[タムラヒデオ]
1946年高知県生まれ。70年早稲田大学政治経済学部を卒業、日本経済新聞社に入社。岡山支局、東京本社編集局産業部、経済部を経て、84年ワシントン特派員。88年東京本社編集局経済部次長、91年経済部編集委員。95‐96年米アジア財団(サンフランシスコ)上級研究員。96年香港支局長、99年から編集委員。2006年から産経新聞社特別記者・編集委員を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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