内容説明
前売りチケットと動員映画、アニメと怪獣、“寅さん”だけにすがる大手配給会社…。ビデオの氾濫にも押されて、生誕101年目に入った日本映画は、いま風前の灯にある。それでも“暗闇の聖堂”を愛してやまない監督・技術者・小屋主たちがいる。
目次
1 ミニシアターは映画復興の救世主になりうるか
2 あるインディペンダントの冒険と撤退
3 映像のインベーダー・ビデオという逆説
4 アニメーション映画の光と影
5 暗闇のフロントランナー・ポルノ映画の現在
6 バブルの遺産・前売りチケットの落とし穴
7 “異業種監督”はなぜ生まれるか
8 “夢の学校”映画技術は継承されるのか
9 それでもわれらは撮りつづける
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
i-miya
39
(副題)-スクリーンの裏側からの証言- (佐野眞一) 1947.01、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。ノンフィクション。 (初出)サントリークォータリー36-42号、1991.03-1993.04) (あとがき) 日本映画の衰微化、すぐれて経済的、文化的現象である。撮影所システムの崩壊。ブロックブッキングシステム。現場に立ち会う喜び。日本映画を撮り続ける男たち。(本文) 1.ミニシアター。 ◎暗室の聖堂。 田村隆一。 2011.04.20 アジア・中国映画ブーム。フランス映画。2011/04/22
escher
2
1996年の本だが知らないことが多く掲載されていて面白い。「松下電器がビデオを売り出したとき、パイロット版として、愛染恭子のアダルトビデオを本体につけて売った」とか、一昔前の前売券映画(前売券を大量に企業に購入してもらう映画)の経緯についてとか。2013/02/26