内容説明
誰も書かなかった人種戦争の真相。太平洋戦争における日米両国の憎悪の構造を分析し、「人種主義」再生の危険性に警鐘を鳴らす問題作。
目次
第1部 敵(人種戦争のパターン;「汝の敵を知れ」;戦争憎悪と戦争犯罪)
第2部 欧米人から見た戦争(猿その他;劣等人と超人;原始人・子供・狂人;イエロー・レッド・ブラックマン)
第3部 日本人から見た戦争(純粋な自己;鬼のような他者;「大和民族を中核とする世界政策」)
第4部 エピローグ(戦争から平和へ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コン
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本書の歴史的価値は認めます。また当時の日本(人)の人種意識や人権意識の低さについても弁解はしません。また古い本なので、現在の立場での事実論争や細かい数字の疑問点は省きます。ただアプローチの方法がフェアではないのは減点です。本書は戦争中のプロパカンダ資料を多く参考にしてます。また両陣営に偏見があったことを表記してます。しかし戦争中やあるいは中世や古代にまで遡っての文化論的アプローチには問題があります。そんなことよりも、直前の植民地統治や国内政治の制度的観点からの記述を増やすべきでした。2012/06/15