リュミエール叢書
『ブレードランナー』論序説―映画学特別講義

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  • サイズ A5判/ページ数 243p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784480873156
  • NDC分類 778.253
  • Cコード C0074

内容説明

主要なシークエンスとショットを追って、物語と映像の展開をテクスト論的立場からダイナミックに解きほぐしつつ、映画技法と映画史と映画理論についての再検討をもおしすすめる野心的な論考。

目次

発端
導入
概説
面会
捜査
階梯
幕間
奸計
解析
処分
密会
友愛
再会
対決
掉尾

著者等紹介

加藤幹郎[カトウミキロウ]
1957年長崎市生まれ。映画批評家。映画学者。京都大学大学院人間環境学研究科助教授。京都大学博士。著書に『映画とは何か』(吉田秀和賞受賞)など。電子ジャーナルCineMagaziNet!編集委員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

13
一言で言うと、『ブレードランナー』をバルト的な方法で批評するという試み。著者はテクスト外現実に存在する枠組み「ジャンル」と、「映画的テクストの肌理」の示す情報を往還して批評を練り上げている。そんな著者のスタンスは、監督リドリー・スコットの意見をすら退ける。それは映画(の映像と音)に真摯に向き合った結果であり、全編に渡って精緻な読みとしか表現しようがない批評が展開されている。多少牽強付会な点は見受けられるが、一つの映画を対象にしてここまで徹底的な読解を行っている本が他に存在するのだろうか、と思わせる一冊。 2020/04/05

イワシ

2
「映画について書く暇があれば、映画を見に行ったほうがよいと言うひとがいるかもしれない。しかしわたしは映画をもう一度見るために書く。書くことは、よりよく見ることだからである。」2023/06/04

tama

2
強烈に面白い。大学に入り直して加藤先生につきたい。2017/03/26

てよんぷ

1
⚪︎フィルムノワール ⚪︎メトロポリス(鑑賞必須!) ⚪︎繰り返し表象される眼の意味→アイデンティティの問い ⚪︎「レプリカントと人間の違いなどない」というテーマ。→よってデッカードがレプリカントなのかを問うのは無意味 ⚪︎二元論バイバイ ⚪︎古典的映画でありながらその文法を崩してる面もあり ⚪︎フェミニズム的な見方も言及されていたが、レイチェルとデッカードのキスシーンにおける男性至上主義的な側面は言及されていなかった。なので、この点は自分で考察したい。 2022/08/24

まるお

1
流し読み。専門用語がよく分からん。話がブレードランナーでなく、映画史や映画論に脱線することが多いので、そういうところをとばして読んだ。冒頭の青い瞳に関する解釈には納得感があり、ブレードランナーを見直したくなった。2014/04/13

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