内容説明
自称ナンバーワン・ファンによるわが国初の本格的評伝+作品論。
目次
第1部 スティーヴン・キング伝―ベストセラーザウルスの誕生(赤貧時代;一躍ベストセラー作家に;ブランドネームへの道;アメリカン・ブギーマンと呼ばれて)
第2部 メイン州探訪記(聖地巡礼―一九九二年六月;聖地再訪―一九九五年五月;聖地追想―キングの作品舞台を求めて)
第3部 キング作品の世界―ポストモダン・ホラーの旗手(批評家の戯言を聞くほど暇じゃない!;おぞましく忌まわしい少女;五十年代B級SFホラー映画とECコミックス ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
crpsclr
6
1996年11月13日初版第1刷。第一部「スティーブン・キング伝」、第二部「メイン州探訪記」、第三部「キング作品の世界」という構成。90年代半ばまでのキングの全容が分かる。キングに関する先行研究を網羅的に解説し、「ポストモダンな領域侵害的小説作法」(236)について明らかにした第三部は読み応えがあった。第二部において、キングの建てた球場(フィールド・オブ・スクリームズ)で彼に偶然遭遇しテンパった著者に対し、キングが「きみもリトルリーグに入りたいのか?」(178)と聞いたらしいが、ド直球の差別では?2023/09/29
tenorsox
2
スティーブン・キングの半生、ゆかりの地訪問記、作品マニアック解説の三部構成。 第一部では、彼の半生を追いながらその人となりを浮き彫りにしつつ、時系列に沿って各作品の内容や見どころ、書かれた背景等が説明されているので、素人(マニア以外の人)はここだけ読めば十分で読みたい本も見つかると思う。逆に二部三部はある程度読み込んでいないと楽しめない話が多そうで、スタンド(一応完全版)とグリーンマイルと幸運の25セント硬貨しか知らない自分は遠慮しておいた。 かなり多作の人なのでのめり込むと大変なことになりそう。2016/07/24
霧子
2
後半の作品評はざっと読み。いかにして作家になったか?と、著作リストが読みたくて借りる。キング本はどれもデータが古いから、どこかで、アップトゥデートしたムックでも出してくれないかなあ。藤田新策氏が手がける表紙がすばらしいから、並べて眺めたい。2013/05/03
c
2
嘗てオリジナリティがないと揶揄されたキングのコラージュ的作家手法は、いやそれこそが「他の物語の断片」で繋ぎ合わされたゴシックホラーの伝統を継ぐものである、という。「ジョジョ」のルーツを知りたくてキングを読み漁っていて、この手の副読本にも手を伸ばした自分には殊更説得的だ。荒木の過剰な引用癖には、そんな解釈も可能なのだ。丁度「ブギーポップ」に於ける「ジョジョ」のように、キングの作家手法は荒木のそれと切り離せない。意識の有無を問わず、キングのように(絵柄だけではない)マニエリスム的作風になるのは当然なのである。2013/01/27
ベック
2
いつまでもキングはぼくの関心を惹きつけてやまない。本書はキングの評伝、メイン州の旅行記、作品論の三部構成。
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