ちくま新書<br> 平和憲法の深層

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ちくま新書
平和憲法の深層

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480068279
  • NDC分類 323.14
  • Cコード C0232

出版社内容情報

日本国憲法制定の知られざる内幕。そもそも平和憲法は押し付けだったのか。天皇制、沖縄、安全保障……その背後の政治的思惑、軍事戦略、憲法学者の主導権争い。

内容説明

改憲・護憲の谷間で、憲法第九条の基本的な文献である議事録は、驚くべきことにこの七〇年間ほとんど紹介されてこなかった。「戦争の放棄」と「平和憲法」は、直接には関係がないし、それをつくったのは、マッカーサーでも幣原首相でもなかった。その単純でない経過を初めて解き明かす。また「憲法はGHQの押し付け」と言われるが実際はどうだったか。「日本は平和国家」といつから言われてきたのか。「敗戦」を「終戦」に、「占領軍」を「進駐軍」と言い換えたのは誰が何のためだったか…などについて、日本国憲法誕生の経過を再現し、今日に至る根本的重大問題を再検討する。

目次

第1章 平和憲法を見直す(三つの憲法の外見;三つの憲法と人権規定;内側から見た三つの憲法)
第2章 憲法九条の深層(発案者は誰か、それはなんのためか;GHQのタイムリミット;「戦争の放棄」から「平和主義」へ;天皇制・沖縄そして九条;「芦田修正」とはなんだったのか)
第3章 知られざる「平和憲法」(戦後憲法への模索;東京帝国大学憲法研究委員会の発足)
第4章 憲法研究会案の意義(浮かび上がった地下水脈;憲法研究会案の誕生;GHQの研究会案への評価;鈴木安蔵の政府草案への評価と批判;憲法研究会案は、なぜ陰に追いやられてきたのか)
第5章 深層から見えてきた「平和」(「平和」に飢えていた頃;「押し付け」の実像;戦争と平和の間で;七〇年目を迎える「平和憲法」)

著者等紹介

古関彰一[コセキショウイチ]
1943年東京都江戸川区生まれ。早稲田大学法学部・同大学院修士課程修了。獨協大学法学部教授を経て、同名誉教授。この間、ボストン・カレッジ・ロースクール、カナダ・ビクトリア大学太平洋・アジア学部客員研究員。憲法制定過程、占領政策、日米安保条約の成立過程の研究などを経て安全保障研究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆう。

22
日本国憲法の特に第9条の成立過程を分析した本です。こんにち、安倍首相のもと、「積極的平和主義」など、「平和」という言葉が軽々しく論じられている傾向があります。しかし、日本国憲法の平和主義は、さまざまな歴史的経過を得て、今では日本国民(ピープル)に受け入れられており、そこでの「平和」はとても重いものだと思います。また「平和のうちに生存する権利」として自由権としてだけではなく生存権として憲法の平和主義が述べられているところは重要だと思いました。少々難しい本ですが、勉強になりました。2015/08/18

壱萬弐仟縁

22
反省の書物でもある本書(010頁)。日本国憲法は国民を多用する(039頁)。だから自民党憲法草案書き替えたいのであろう。国民あってこその国家ではないと思っているらしいので。沖縄から見て日本国憲法は、沖縄県民を出発点から論外の存在としてきたことになる。その後の沖縄の基地への本土の無関心ぶりの源泉も、この辺にある(119頁)。昭和天皇の開戦詔書:平和を強調しつつ戦争は行われたという事実(203頁)。矛盾は否めないが。2015/05/29

coolflat

18
GHQからの押し付けだと言われる日本国憲法。昨今、鈴木安蔵の憲法調査会の草案が元であったといわれるようになってきた。それでもGHQからの押し付けだと言う人はいる。だが押し付けの象徴と言われる9条の"平和主義”が、憲法調査会案でもなく、GHQ案でもなく、実は日本人の手によって9条に挿入されたという事が明かされている。GHQは平和には触れずに「戦争の放棄」を起草した。日本政府もGHQ案に沿って平和に触れずに「戦争の放棄」を起草し、帝国議会に上程した。この段階では9条は戦争禁止の条文であり、平和主義はなかった。2015/08/15

禿童子

10
再読であるが、西修の『図説 日本国憲法の誕生』で憲法制定のエピソードの時系列と関係人物のプロフィールが頭に入っていたので、スムーズに読み進められた。従来の改憲VS護憲の論議の中で忘れられがちなポイントを丁寧に解き明かしている。「芦田修正」について、制定当時「平和国家」を称揚した芦田が、その後の米国の方針転換(再軍備)に沿うように自説を変えたという指摘が光る。天皇の戦犯訴追回避のためにGHQが自ら憲法草案作成に乗り出し、国体護持を求める日本側がそれに協力した経緯に触れ、必ずしも「押しつけ」ではないとする。2016/05/27

skunk_c

9
ベテラン憲法学者が、新資料を含め、丹念に成立過程を追いつつ、「押しつけ」を主張する側の根拠の薄さを一刀両断、返す刀で「護憲派」の憲法制定後の「不作為」を切り捨てている。GHQが帝国憲法に似た構造で憲法を意図的に構想したこと、「平和」の文字はGHQ案にも原案にもなく、審議過程で加えられたことなど、資料の読み直しがいかに重要であるか。憲法9条の条文を巡るやりとりの中で、宮沢俊義が平和を理念に「押し込んだ」という指摘は特に興味深い。9条をもちながら世界有数の軍事力を備えるに至った遠因を解明されたような読後感。2015/08/16

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