内容説明
日本経済の停帯ぶりは、世界の格付けからの転落を見ても、深刻極まりない。いまさらいうまでもないが、今世紀は多くの人が日本破産を予感せざるを得ない時代となった。にもかかわらず、国内の政策を見ると、景気対策は相変わらず中途半端、教育制度についても抜本的な対策は一向に出てこない。官僚も企業のトップもこれといった打つ手を失い、行き詰まりの状態である。日本人は、なぜこうも、先を見通した戦略思考が苦手なのか?どうすれば「戦略思考」を身につけることができるのか。本書では、不透明な時代に勝ち残るための、よりたくましい思考法を具体的に提示する。
目次
第1章 「戦略思考」なしには個人も企業も国家も生き残れない(二十一世紀は混迷の世紀;戦略思考とは「選択と決断」のプロセスである ほか)
第2章 戦略思考には「日本的メンタリティ」の構造改革が必要(農業に見る日本文明の特質;要塞を築く必要がなかった日本文明 ほか)
第3章 リーダーシップと戦略思考(誰もがリーダーになることを求められる時代になった;西欧のリーダーとその戦略思考の背後には「連合戦争神」が控えている ほか)
第4章 ダブル・スタンダードと戦略思考(ダブル・スタンダード(二重基準)がわからないと戦略を持てない
日本人はダブル・スタンダードがないから無節操に見える ほか)
第5章 「意識改革」が戦略の成否を決める(アメリカは聖書原理主義の国である;表と裏のせめぎあい ほか)
著者等紹介
中山治[ナカヤマオサム]
1947年神奈川県生まれ。心理学者。慶応義塾大学大学院社会学研究科博士課程修了。東大病院、川崎市心身障害センター、静岡県立女子短大、国際基督教大学教育研究所を経て21世紀日本研究所を設立。日本人の国民性、日本文化論に基づいた日本の社会変革についての研究を重ねる一方、教育心理学の知見から教育論および勉強法の著書も多い
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