内容説明
江戸中の話題をさらった「享保剣術大試合」から一月後、金杉惣三郎を狙う刺客が次々と放たれてきた。しかも相手は、日本一を豪語する尾張柳生の四天王。どうやら遺恨は、先の大試合が行なわれた当夜に起こった二つの決闘にあるらしかった。さらに、密かに若武者に恋心を抱く惣三郎の娘みわが誘拐され、惣三郎の怒りが爆発する。絶好調「密命」シリーズ第八弾。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。闘牛カメラマンとして活躍後、国際謀略小説などを執筆する。98年『密命―見参!寒月霞斬り』(祥伝社文庫)を皮切りに時代小説を次々と発表、迫力ある殺陣シーンと人情味によって時代作家の寵児に躍り出る
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感想・レビュー
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KAZOO
129
今度は主人公の息子ではなく娘を色仕掛けで誘い出して主人公をやっつけようとします。この主人公の娘も簡単に罠に陥るとは思いませんでした。もっと考えて行動するのかと思いましたがお年頃なのですね。まあおきまりのごとく主人公が強いので安心して読んでいます。2017/04/23
藤枝梅安
23
「享保剣術大試合」は柳生六郎兵衛が優勝。清之助は準優勝となった。その夜、謎の剣士が優勝した六郎兵衛を風呂場で襲い、暗殺。更に清之助を襲うが返り討ちに会う。清之助はそのまま諸国修行の旅に出る。面目をつぶされた尾張柳生は金杉親子の殺害を企て次々と刺客を送ってくる。その中に若い剣士がいた。なんとこの剣士は惣三郎の娘みわに近づき、そこから惣三郎を倒す手掛かりを得ようとする。父としての苦悩を乗り越え、惣三郎は剣客としての勝負に徹する。吉宗と尾張徳川との暗闘に巻き込まれた形となった金杉父子の果てしない戦いは続く。2010/12/12
やまなかと
3
初心なみわさまが何も思わずにだまされたお話で、悲恋なんて少しおこがましいわ。 男も化けるのね~2016/07/10
Western
2
みわちゃんのかどわかしを本流にして、尾張のしつこいほどの襲撃。金杉惣三郎の危機が何度も襲ってくる。 欲もまぁ、襲撃者のネタの尽きぬものだと感心してしまう。 ところどころに挿入してある清之助の修行の様子がアクセントになって楽しい。 2021/05/18
へたれのけい
2
んん、簡単にひっかかっちゃったなぁ。苦労してきたのに、お姫いさまだったか。2018/07/02