内容説明
新資料によって初めて明かされる帝都初空襲の真実。
目次
第1章 七分間のミステリー・東条英機首相機上戦死の危機
第2章 米大統領の爆撃意図と空母ホーネットの出撃準備
第3章 監視艇出現による空襲計画の変更
第4章 ドーリットル隊十六機、各機の行動と戦果のすべて
第5章 監視艇の戦い
第6章 地上防空部隊の戦い
第7章 航空部隊の戦い
第8章 空襲後の混乱
第9章 ドーリットル隊の奇襲がもたらした結末
著者等紹介
柴田武彦[シバタタケヒコ]
防衛庁教官。昭和31年1月22日生まれ。名城大学法学部卒業。防衛庁防衛研究所戦史部主任研究官として太平洋戦争を中心とする航空戦史を主なテーマに活動中
原勝洋[ハラカツヒロ]
戦史研究家。昭和17年4月10日生まれ。法政大学法学部卒業。『高松宮日記』(中央公論社)の編纂に関する調査に従事した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roatsu
12
書棚の整理時に再読。地味な事件と認識されがちだが、以降の日米戦に大きく影響した米軍による昭和17年4月の日本本土空襲の全貌を描く力作。陸上機であるB25重爆を空母に積み日本近海へ接近して発進させ、大都市へ奇襲爆撃をかけた後は支那へと避退させるという米国らしい大胆な奇策がどのような意図で発起、展開され成功を収めたかが豊富な情報と体系だった記述で描かれる。また、日本陸海軍の防備状況、民間徴用された海軍特設監視艇の報われぬ奮戦、幼い子供を含め無辜の市民が多数殺戮される嚆矢となった各都市の空襲被害なども写真を交え2018/06/23
1_k
0
真珠湾やらミッドウェーやらレイテやらの派手で目を引く作戦の本はあるが、ドーリットルに絞った資料は本書くらいしか無く、他の資料は及びも付かないほど深く詳細。米軍側の証言なんかは本邦ではこの本にしか載っていないのではなかろうか。ほとんど生のデータや証言を整理しただけなので、作為的な憶測等が少なく、1.5次資料として非常に有用。惜しむらくは、マイナーすぎて出版年が最近なのにとっくに絶版で入手困難なこと。必要に迫られて古本屋で入手したが、高かった。2015/01/10