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  • サイズ B6判/ページ数 241p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344013452
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

『バッテリー』を凌駕する、新たなる代表作!

「おれは走れないんじゃない、走らないだけだ、そう信じたくて、逃げちまったんだ」
長距離走者として将来を嘱望された高校一年生の加納碧李は、複雑な境遇の妹を案じ、陸上部を退部することを決意した。 だがそれは、たった一度レースに負けただけで走ることが恐怖となってしまった自分への言い訳だった。 走ることから、逃げた。 逃げたままでは前に進めない。 碧李は、再びスタートラインを目指そうとする──。

内容説明

長距離走者として将来を嘱望された高校一年生の加納碧李は、複雑な境遇の妹を案じ、陸上部を退部することを決意した。だがそれは、たった一度レースに負けただけで走ることが恐怖となってしまった自分への言い訳だった。走ることから、逃げた。逃げたままでは前に進めない。碧李は、再びスタートラインを目指そうとする―。

著者等紹介

あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年岡山県美作市生まれ。「バッテリー」で野間児童文芸賞、「バッテリー2」で日本児童文学者協会賞、「バッテリー1~6」で小学館児童出版文化賞を受賞。歴史小説やミステリーにも活躍の幅を広げ、他の作品に『弥勒の月』『No.6』『地に埋もれて』『The MANZAI』など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chimako

102
爽やかな陸上小説……ではなかった。主役は長距離走者の碧季だが彼の母親の闇が主流を成す。夫が違う女性と暮らしたいと離婚。夫の姪(両親は事故死)も引き取り家族3人の暮らしは平穏に見えたが。 碧季はレースでの惨敗後、部活をやめた。それは妹 杏樹のためでもあり、母のためでもあり、自分のためでもあった。熱を出した妹をつれていった病院で見たいくつもの傷痕、母は妹と目を合わせず決して二人だけになろうとしない。とにかく母と妹を守らないと。走ることが好きだったはずの少年は果たしてその走りを取り戻せるのか。親友久遠が良い。2020/08/23

とら

80
自分も陸上部なので、碧李の気持ちは良くわかるんです。時々、無性に走りたくなるという衝動。特に最近なんて、ずっと勉強勉強で全然走れてなかったから、入試終わった後はすぐ引退した部活に顔を出しましたよ^^でも嬉しいことばかりじゃないんだなあこれが。碧李も言っていたけれど、大会とかで失敗して、走りたくない!と思うことはある。でも結局、走る。もう身に染みついてるんです。まあ自分の場合、この悔しさをバネに次は失敗した部分直してやってやる!と思う方が多かったですが。次回作も早く読みたい!もう碧李と自分は一心同体なので。2012/03/12

佳蓮☆道央民

69
★★★★★久しぶりにあさのあつこさんの作品を読んだ。泣けた。泣いた。主人公が自分と似てて、感情移入して、泣けた。自分も走ることが好きだから、読んでてめっちゃ分かるし、めっちゃ走りたくなった。お勧め出きるかって言われたら、出来ないと思う。お母さんも、碧李も、杏樹も皆可哀想。だって、どうして、杏樹は虐待を受けなければならない?何でお母さんは虐待しなければならない?何で碧李は、走れない?皆逃げてるだけ。逃げたら何も出来なくなる。自分も色々逃げてたから、凄い分かった。もう自分も逃げないで色々な事に立ち向かいたいと2016/04/08

真理そら

67
妹を守るためというのは言い訳で、実は走るのが怖かっただけと碧李は自分に結論付ける。が、家庭状況を思えば高校1年生の男の子が振り回されずに高校生活を送っているだけでもすごいこと。杏樹と杏樹を虐待する自分を恐れる母・千賀子を守ろうとして精神的に急いで大人になった碧李はこの負荷に耐えられるだろうか。陸上部の場面がもう少し多くてもいいかなあ。2023/03/03

ちゃんみー

53
タイトルからしてスポーツものかと思いきや、それだけじゃなくって、かなり盛りだくさんな感じのお話でした。だから主人公が沢山いるみたいな感じ。誰に気持ちを添わせたらいいのか難しい作品のようです。でもやはり主人公は碧李なのでしょうね。高校生でありながら走る事と家族のことを一生懸命考えて生きている彼の心に寄り添うと心が苦しくなってしまいました。2013/06/27

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