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  • サイズ A5判/ページ数 453p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344000414
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

昭和39年東京オリンピック前夜。一方的な別離の電話を最後に、挙式を翌月に控えた萄子の前から、婚約者・勝が姿を消した。刑事である勝には、ある凄惨な殺人事件の嫌疑がかけられていた。潔白を信じる萄子は、勝を探し出す決心をするが、同じ頃、勝への復讐を誓った男も行動を起こしていた―。川崎、熱海、焼津、筑豊、飛田、そして沖縄・宮古島へ―。すれ違い、裏切られ、絶望と希望の間で激しく揺れながら続けた孤独な旅の終わりに、萄子が見たものは―。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

taiko

55
東京オリンピック前夜、翌月に萄子との結婚式を控えていた勝が突然姿を消した。割り切れない思いを胸に、勝を探し続ける萄子。なぜ勝は姿を消したのか。…事件の真相に行き着くまでが長かった。とはいえ、最後まで飽きずに読みました。萄子の旅があそこまで続けられたのは、裕福なお宅のお嬢様だったから。2年の月日を経て、萄子は変わり、最後には新たな自分の幸せを見つけるようになりました。悲しい別れだったけど、きっと良かったのだと思います。オリンピック後2年間の昭和史を並行して眺めることが出来たようで、興味深かったです。 2019/02/09

クリママ

49
上下二段組み。穏やかな生活の中では思い出すこともなくなっていたが、降りかかってきた壮絶な出来事があった。1964年東京オリンピックの頃、婚約者が突然失踪する。刑事であった彼を、その失踪のわけを、わずかな手がかりだけで日本中追い求めるお嬢さま育ちの彼女の切なさを、娘を失った同僚刑事の悲しみと親の知らない娘の姿を知ってからの苦悩を、その当時の様子、流行を交えながら(沖縄へはパスポートが必要だった)追っていく。何も非がないのに巻き込まれる怖さ。彼が違う判断をしていたら… 待ち続けてくれる人のいる幸せを思った。2022/02/23

ゆりまなっとう

30
久々の乃南さん。鉄板で夢中になる一冊。後半はやはり寝不足。本当に悲しくなるというか結婚前の幸せのカップルが、こんなにも真っ逆さまに落ちて行ってしまった。陶子が最後には幸せになってくれて良かった。最悪の人と出会ってしまったらこんな風になってしまう事もあるのかも知れないと思ってしまった。2017/02/21

なぎやまなぎこ

20
長編です。読み応えがありました。真相が分かってからより、そこにたどり着くまでが面白かった。昭和の東京オリンピックの頃の東京の生活が描かれているのも興味深く面白かった。あとエピローグが良かったです。2019/02/17

そのぼん

16
一人の女性が人生を振り返るところからストーリーが進んでいきました。 思いの外、重みのある展開に驚きました。 一つの殺人事件が主人公の人生を狂わせていく―。何がどう繋がっていくのか判らない展開で、真相が判明した時には思わず『そういうことか…』と納得してしまいました。 長かったけど、最後まで作品の世界に引き込まれました。2012/05/03

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