出版社内容情報
本書は、「過去の清算」を軸にしてドイツと日本の六十年間の「戦後思想」を比較しようとするものである。
◆素朴な疑問から考えてみる――誰も書いていなかった日独戦後比較思想史
○「戦争責任」は誰にあったのか
○なぜ日本は「人道に対する罪」に問われなかったのか
○「普通の国民」も加害者なのか
○ドイツはどうやって「反省」したのか
○なぜ日本の左翼は護憲主義になったのか
○なぜ日本は「何でもマルクス主義」になったのか
○日本で「過去の清算」議論が進まないのはなぜか
〈目 次〉
はじめに 二つの「戦後」
第一章 二つの「戦争責任」
「国際軍事裁判」はインチキか?
「人道に対する罪」を背負ったドイツ
国家の責任と個人の責任
一億総懺悔
被害者か? 加害者か?
「普通のドイツ人」の加害者性
第二章 「国のかたち」をめぐって
「国のかたち」は変わったか
分断された「国のかたち」
ナショナリズムへの「特殊な道」
日本の「特殊な道」
「歴史家論争」とアイデンティティ
「憲法愛国主義」と「護憲平和」
ポスト伝統的アイデンティティ
代理戦争にもなり得ない「教科書問題」
敗戦後論の「ねじれ」
第三章 マルクス主義という「思想と実践」
思想的武器としてのマルクス主義
日本における“何でもマルクス主義”
文明と野蛮の連鎖
「哲学」が陥る「理性」の罠
丸山眞男的な視点
六八年革命と分裂する左翼思想
コミュニケーション的理性と共同幻想
第四章 「ポストモダン」状況
ポストモダンの導入と批判的知性
ドイツのポストモダニズム
批判理論の「原点」へ?
日本に広がるポストモダンな空気
ニュー・アカデミズムのパフォーマンス
メディア論と「知識人」の黄昏
普遍性と物語の狭間で
おわりに
内容説明
本書は、「過去の清算」を軸にしてドイツと日本の六十年間の「戦後思想」を比較するものである。
目次
第1章 二つの「戦争責任」(「国際軍事裁判」はインチキか?;「人道に対する罪」を背負ったドイツ ほか)
第2章 「国のかたち」をめぐって(「国のかたち」は変わったか;分断された「国のかたち」 ほか)
第3章 マルクス主義という「思想と実践」(思想的武器としてのマルクス主義;日本における“何でもマルクス主義” ほか)
第4章 「ポストモダン」状況(ポストモダンの導入と批判的知性;ドイツのポストモダニズム ほか)
著者等紹介
仲正昌樹[ナカマサマサキ]
1963年広島県生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。金沢大学法学部教授。社会思想史・比較文学を専攻
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感想・レビュー
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KAZOO
たばかる
ラウリスタ~
白義
ころこ