内容説明
第二次大戦で「地中海のとりで」といわれたマルタ島は、アフリカ戦線へ物資を運ぶドイツにとって目の上のこぶだった。マルタを占領せよ!ドイツ軍は空海から襲いかかった。一方、守る英軍に物資を運ぶ英輸送船団が進む。ここに英独両軍の攻防戦がはじまった。
目次
第1章 地中海のかなめマルタ島
第2章 マルタ島の苦境
第3章 降伏日の予測
第4章 イギリスに〈オハイオ〉到着
第5章 ペデスタル作戦計画
第6章 輸送船団の護衛態勢
第7章 枢軸側の船団阻止作戦
第8章8月11日から12日の戦闘
第9章 狭水面における船団攻撃
第10章 魚雷艇の攻撃
第11章 イギリス空軍の詭計
第12章 動かぬ目標〈オハイオ〉
第13章 8月13日の爆撃と〈オハイオ〉の曳航
第14章 8月14日の〈オハイオ〉の苦闘
第15章 8月15日の〈オハイオ〉の苦闘
第16章 遂に入港、再会
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
植田 和昭
10
1942年8月イギリスのマルタ島輸送船団に編入されたアメリカ高速油槽船オハイオ。ジブラルタルから進む地中海では、枢軸軍の爆撃機、海の殺し屋高速魚雷艇MASボート、Eボート、潜水艦と次々に強敵が立ちはだかります。死闘を繰り広げるオハイオ。ついには魚雷と至近弾多数と直撃弾により航行不能に。一度は放棄されますが、積み荷の重要性に鑑み、勇気ある船員たちは、船に戻り、マルタ島への曳航を試みます。そしてついにマルタ島入港が成るのです。これは苦闘の記録です。もし油が届いてなければマルタ島は降伏していたでしょう。感動。2024/03/12