感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イプシロン
6
ルンガ沖夜戦、第三次ソロモン海戦、レイテ沖海戦を日本軍側から描いた、小説形態の戦記。自分がもし、あの戦場にいたなら……ということを思索できうる良書。米軍側からの描写が少なかったり、本来なら見えない全体観を知れてしまう部分はどうしてもあるが、そうした時代背景がわからないと戦争のなんたるかも理解できないともいえる。そういう意味では、この2点のバランス感は見事な作品と言えるだろう。あとがきにもあるように、善悪を超えて、本来一番評価されるべき人々は、この本の登場人物たちのような人々だろう。戦記としは一級品だ。2013/08/08
YS-56
2
ルンガ沖の二水戦、第三次ソロモンの比叡、エンガノ岬沖の瑞鳳。それぞれの尉官、兵卒、下士官たちの体験を本書で追体験できます。特に印象深かったのは、瑞鳳のパート。下士官は軍隊の背骨ってのを感じることができました。語り継ぐ戦争体験というのはこういうことなんだろうなぁと思ってます。2010/08/05