内容説明
日本映画史のハイライト―怪獣王ゴジラの出現、そしてそれを創りだした人々を綿密な調査によってここに生き生きと描きだした労作。
目次
第1章 プロローグ―昭和29年(1954年)頃の東宝撮影所
第2章 “ゴジラ”は如何にして生まれたか(“G作品”企画決定まで;“G作品”シナリオ決定まで;“ゴジラ”準備開始;“本多組”クランクイン;“円谷組”クランクイン;“ゴジラ”撮影最高潮;“ゴジラ”の仕上げ作業と公開)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
64
永年助監督を務めた著者が「ゴジラを創った男たち・ゴジラ誕生」というシナリオ構想から興した1994年出版の著作。創り手側の視点を持ち、制作前後の東宝撮影所を含めた日本映画界の歴史や状況、政情や世相に触れながら企画から公開までの経緯を検証した本書は、掲載写真も豊富で、まるで喧騒にまみれた創り手達の現場が見えてくる様でした。日本初の特撮怪獣映画、そして稀有なる一本の日本映画として、その価値を改めて教えてくれる一冊でした。 2020/01/03
まえすとろ
12
昭和29年に公開された日本最初の特撮怪獣映画『ゴジラ』。これまでにも怪獣映画作品として研究、解説された書籍は数多あれど、本書はこの映画が企画から撮影、完成し公開までの一年間を映画製作会社「東宝撮影所」という一つの世界と、それを取り巻く当時の政治、経済など日本の社会世相を背景に、映画が大衆娯楽の王道、日本のエンターテイメントとして君臨していた時代に根付いた≪一本の映画作品≫という視点で当時の社内記録や業務日誌をはじめ、スタッフの回想など、2014/02/06