内容説明
宇宙暦788年、21歳のヤン・ウェンリーは少佐に昇進した。惑星エル・ファシルから民間人300万人を救出指揮した、あの奇跡の生還を果たし、しばし休息の時を送っていた矢先き、統合作戦本部参事官アレックス・キャゼルヌ中佐から呼び出された。第二次ティアマト会戦において、銀河帝国軍を完ぷなきまでにたたきつぶした伝説の英雄ブルース・アッシュビー提督の戦死に、謀殺の疑いある―という投書が舞い込み、その真相を究明せよとというのだ。再びヤンの活躍がはじまる。読者熱望の“外伝”4、満を持して登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MAEDA Toshiyuki まちかど読書会
23
久しぶりの再読。派手な帝国軍と同盟軍の艦隊戦はありませんが、ヤンの歴史家としての才能が開花する、この巻が好きです。帝国軍大佐ケーフェンヒラー老人の「時や場所は関係ない。いくつかの資料と、まともな推理能力さえあれば、真相を知ることができるのだ。事件の当事者以上に、はっきりとな」は名言。初読の学生時代はそんなものなのかなと漠然と良く分からなかったが、この年になるとまさしくその通り!!と思える。いくつかの資料からどれだけ深く読み取れるか、その読解力が勝負の分かれ目ですね。2017/03/12
はるき
23
若き日の魔術師・ヤンの知られざる大冒険。何度命の危機に晒されてもどこか危機感を感じていないように見えるヤンが可愛い。若くして英雄に祭り上げられたヤンの次の任務は捕虜のクーデター及び同盟軍内部の汚職事件・・・・。早く退役したいが口癖の不良軍人。ヤン・ウェンリーにはやはり強烈な引きがあると思いながら読んだ。地味な事件だが、軍人としての方向性が決まったのは案外この時のような気がする。未来の幕僚たちとの出会いに運命的なものを感じるし。とにかく面白かった。2016/04/07
はるき
16
ヤン提督は、受け身の天才だと思う。運命の悪戯とか言ったらカッコいいのかもしれないけど、本人の意図しないことでコロコロ転がってった面も大きいよな。どんなに階級が上がっても、身近な人からは「放っておけないあの人」のまんんま。若き日のヤンの冒険譚、是非ご一読あれ。2021/08/19
Mzo
14
ヤンの若かりし頃の話。ミステリー仕立てで面白かった。さて、これが外伝4冊目にしてシリーズ最終巻。今更ながら読んでよかった。もっと早い時期に読めばよかったとも思うけれど、それなりに歳を重ねてから出会うのもよいものですね。次は何を読もうかな。2021/01/28
nagatori(ちゅり)。
13
読友さんのレビューにつられて、久々の銀英伝。すっかり内容を忘れていて驚いた(^^;;パトリチェフ、ムライ、オルタンスさんにジェシカ&ラップに…ドーソン(笑)。ドーソンも本編のどこかにいらっしゃいましたよね?気になる名前が続出で、こりゃ本編も覗きに行かなきゃな★それにしても、ヤンが21歳とは。私も歳をとったもんだなあと、思わず月並みな感慨を覚えてしまいました。 エコニア滞在で戦史研究っぽいこともできたしな。ヤン、骨休め…というか頭休めになったかな。 2018/02/06
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