文春文庫
時の光の中で―劇団四季主宰者の戦後史

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  • サイズ 文庫判/ページ数 293p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167753412
  • NDC分類 775.1
  • Cコード C0195

出版社内容情報

戦後の混乱と左翼演劇全盛期に、劇団四季を創設し、今日の王国を築きあげた浅利慶太──彼が見てきた昭和のすごい人々の裏面史。

内容説明

2008年、劇団四季は55周年を迎えた。沢山の人々の力があった。だいたい芸術が芸術だけで存立することなど、あり得ない。維新以後の近現代史の中で、芸術は同時代の経済、政治などあらゆるものとの関わりの中にある。単独に芸術史などを書いても意味はない―浅利慶太。小谷真生子・日下武史氏との鼎談も収録。

目次

小澤征爾ボイコット事件
昭和天皇とベルリン・オペラ来日
佐藤栄作の日中秘密交渉
『ウエストサイド物語』と田中角栄
新劇史のなかの三島由紀夫
寺山修司と日本語
日生劇場解任の前後
広告マンたちの戦い
『キャッツ』全国を往く
スカラ座の『マダム・バタフライ』
新劇団の季節
中曽根康弘総理の忘れ得ぬ夜

著者等紹介

浅利慶太[アサリケイタ]
1933年東京生まれ。53年劇団四季を結成。劇団四季のほぼ全作品について演出、制作を手がける。日本にミュージカルを定着させるとともに、ロングラン公演の成功により日本演劇界の興行形態を変革した。オペラでもミラノ・スカラ座などで『蝶々夫人』『トゥーランドット』『エレクトラ』などの演出を成功させ国際的評価を得る。98年には長野冬季五輪の開閉会式をプロデュース。一方で各省庁の審議会委員、総理大臣諮問機関委員等を歴任。歴代総理をはじめ政財界に及ぶ交流の広さで知られる。93年「浅利慶太率いる劇団四季」として菊池寛賞受賞。現在、劇団四季代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ぐうぐう

12
浅利慶太による、劇団四季創立から現在に至るまでの劇団裏話を期待すると、大いに肩透かしを食らう。サブタイトルにあるように、本書は浅利慶太が劇団活動を通じて体験した戦後史が記されている。読み始めは、あまりにたくさんの政治家達の登場に、権力にすり寄る芸術家という印象が拭えなかったが、読み終えるとそうでないことが理解できる。ミュージカルというものが根付いていなかった日本の新劇黎明期、いかに舞台のすばらしさを伝えるか、理解を深めるか、その目的を真摯に追求した過程に、政治家が必要だったということだ。(つづく)2013/07/09

nob

2
劇団四季主催者の半生記。佐藤栄作夫妻、中曽根康弘、石原慎太郎、三島由紀夫、越路吹雪、寺山修司、小沢征爾…大物政治家から芸術家から、幅広い交友関係。こんなに政治との繋がりが深い人だということは知らなかった。とはいえ、戦後の劇団が左翼思想に縛り付けらるなか、本来の演劇の楽しさを求めた純粋な思いに政治色は感じられない。まさに「政芸分離」ではないか。2015/03/11

T. Tokunaga

1
それで、演劇の内容は?と疑問を抱かざるをえない内容。たぶん編集者が悪いのだが、小澤征爾・三島由紀夫・寺山修司・滝沢修らとの絡み方もいまひとつ掘り下げられていない。2022/11/20

aki

1
劇団四季の創立に関する話や、三島由紀夫、寺山修司とのエピソードなど歴史読み物として面白かった。歴代の総理大臣ととても近い所にいて、ある時期日本の文化政策の一翼を担っていた事を知りためになった。何より、演出家としての言葉に対するポリシーや感性を知る事が出来て勉強になった。2017/03/07

台所のティラノザウルス

0
劇団四季もむかしは大変だったんだなあと思いました。2013/02/11

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