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内容説明
事件の状況は、まるで小説のようだった。現場はロンドン郊外の高級住宅地、著名な実業家が自宅の書斎で殺害されたのだ。警察の捜査の結果、外部からの侵入は不可能。したがって犯人は当夜屋敷に滞在していた十人の男女の中にいることになる。被害者の家族、友人たち、そして使用人。だが、さっそく開始された検死審問では、彼らの意外な動機が次々に明らかになり、真相の究明はかえって袋小路に入りこんでしまう。苦悩するロンドン警視庁は、名探偵ゲスリン大佐に泣きついた。休暇中のゲスリンが、証言記録だけをもとに推理した、事件の驚くべき真相とは…全篇が書簡と証言記録だけで構成され、読者は探偵とまったく同じ情報を与えられる。論理的に推理をすれば真犯人に到達できるはずだ―読者に真っ向からフェアプレイの勝負を挑む、黄金時代の名作登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うまる
30
冒頭のフェアプレイ宣言に期待が高まります。検視法廷の記録証言だけを元に推理する完全安楽椅子探偵で、読者も同じ物を読み探偵役に挑戦するのは面白いと思いました。しかしなんと言いますか、ひとことで感想を言うと「ちょww動機wwwww!」 解決編を読んでいて、いたたまれない気持ちになりました。 シリーズ物の一作目でもなく、賞候補に挙がった物でもない話から手を付けたのが間違いだったのかもしれない。2020/12/01
紅はこべ
10
冒頭に読者への挑戦があるフェアプレイタイプのミステリ。ゲスリン大佐が検死審問の証言記録のみを材料に真相に到達する。大佐の推理を読むと、検死官が証言をきちんと吟味してさえいれば、もっと早く真相がわかっていたのではと思える。人の話は注意深く聞け、特に司法関係者は、という教訓ですね。2008/04/05
ホームズ
8
裁判記録と手紙のみで進んでいくミステリ(笑)まあ退屈はしないで読めますね(笑)裏の解説にも書いてありますが知的ゲームって感じですね~(笑)しかし殺人の動機が(笑)そんなことで殺されてしまってはたまりませんね~(笑)2010/10/14
nac
5
★★★⭐︎2022/01/22
ホームズ
3
ゲスリン・シリーズ2008/02/24