出版社内容情報
近世宗教の実態は我々のイメージとは全く異なる.本書は,仏教中心の近世宗教史研究で軽視されてきた修験道・陰陽道・神道の実態を明らかにする.そして,宗教界の近世的秩序化に果した天皇の役割と権限を明らかにすることにより,近世国家権力論を再検討する.
目次
第1章 近世国家における家職と権威
第2章 近世奉幣使考
第3章 江戸幕府と寺社
第4章 近世国家と本末体制
第5章 近世の僧位僧官
第6章 修験本山派院家勝仙院について
第7章 江戸触頭についての一考察―修験本山派を中心に
第8章 修験本山派の在地組織―甲州郡内地方を中心に
第9章 近世陰陽道の編成と組織
補説1 近世の記祷系宗教
補説2 近世の村と寺社