中公新書<br> 民衆宗教―帝国日本の信仰とナショナリズム

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中公新書
民衆宗教―帝国日本の信仰とナショナリズム

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  • サイズ 新書判/ページ数 264p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121029270
  • NDC分類 169.1
  • Cコード C1214

出版社内容情報

天理教、大本、如来教、黒住教、金光教、丸山教……。
近代日本では、個性的な教祖による民衆宗教が数多く生まれた。
それらは、膨張する大日本帝国といかなる関係があり、社会にどのような影響を与えたのか――。

一九世紀初めから敗戦前後に至る一五〇年のなかで、民衆宗教の信仰、イデオロギー、国内外での布教活動、国家による弾圧、戦争協力などを追う。
その複雑な軌跡からは、もう一つの帝国日本の姿が見えてくる。


【目次】

まえがき

第1章 民間信仰からの離陸――一八〇〇~六〇年代(1)
1  狐憑きか、神様か――中山みきと神がかり
2  教祖の来歴――天理教・如来教・黒住教・金光教

第2章 教祖たちの思想――一八〇〇~六〇年代(2)
1  心なおしの信仰
2  旧く、新しい神々
3  新しい共同性
4  この世へのまなざし

第3章 近代国家との出会いと葛藤――一八六〇~八〇年代
1  転換期の宗教者たち
2  明治国家による抑圧
3  世俗の秩序を超えて
4  丸山教と「み組」事件

第4章 発展と代償――一八八〇~一九〇〇年代
1  バッシングの嵐
2  飯降伊蔵と憑依の時空間
3  教団の近代化と「おさしづ」
4  大本の登場
5  「筆先」と世紀末の日本

第5章 霊魂をめぐる抗争――一九〇〇~二〇年代(1)
1  大正維新論
2  鎮魂帰神法の思想と実際
3  憑きもの信仰と近代霊学システム
4  再浮上する神の声――天理研究会

第6章 神話とナショナリズム――一九〇〇~二〇年代(2)
1  「泥海古記」と『霊界物語』の形成
2  共生する神話たち
3  記紀神話への対抗
4  和解と変革の神話としての『霊界物語』

第7章 帝国主義との交錯――一九〇〇~二〇年代(3)
1  天理教の海外布教
2  大本の人類愛善運動
3  植民地朝鮮と民衆宗教
4  国民国家を超える

第8章 総力戦下の弾圧と動員――一九三〇~四〇年代
1  満洲事変と「非常時」
2  大本の民衆宗教ウルトラ・ナショナリズム
3  宗教弾圧の時代
4  一九三〇年代の天理教と「ひのきしん」
5  戦争協力へ

終章 戦後日本と民衆宗教――一九四〇~六〇年代
1  信教の自由がもたらしたもの
2  民衆宗教言説の誕生と戦後大本
3  周縁化された者たちの近代史

あとがき
引用・参照文献
略年表

内容説明

天理教、大本、如来教、黒住教、金光教、丸山教…。近代日本では、個性的な教祖による民衆宗教が数多く生まれた。それらは、膨張する大日本帝国といかなる関係があり、社会にどのような影響を与えたのか―。一九世紀初めから敗戦前後に至る一五〇年のなかで、民衆宗教の信仰、イデオロギー、国内外での布教活動、国家による弾圧、戦争協力などを追う。その複雑な軌跡からは、もう一つの帝国日本の姿が見えてくる。

目次

第1章 民間信仰からの離陸―一八〇〇~六〇年代(1)
第2章 教祖たちの思想―一八〇〇~六〇年代(2)
第3章 近代国家との出会いと葛藤―一八六〇~八〇年代
第4章 発展と代償―一八八〇~一九〇〇年代
第5章 霊魂をめぐる抗争―一九〇〇~二〇年代(1)
第6章 神話とナショナリズム―一九〇〇~二〇年代(2)
第7章 帝国主義との交錯―一九〇〇~二〇年代(3)
第8章 総力戦下の弾圧と動員―一九三〇~四〇年代
終章 戦後日本と民衆宗教―一九四〇~六〇年代

著者等紹介

永岡崇[ナガオカタカシ]
1981年奈良県生まれ。駒澤大学総合教育研究部准教授。2004年大阪大学文学部人文学科卒業。2011年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(文学)。南山宗教文化研究所研究員、日本学術振興会特別研究員などを経て、現職。専門は、日本宗教史、日本学。著書『新宗教と総力戦』(名古屋大学出版会、2015年、第11回日本思想史学会奨励賞、2016年度日本宗教学会賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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さとうしん

20
江戸後期の勃興から終戦まで、天理教、大本、金光教など、近代の主要な新興宗教の展開と「時局」との関わりをたどる。信者の数が増え、教団が拡大するにつれ教祖と信者とのギャップや国家との関わりが問題になっていくさまが何とも生々しい。植民地を中心とした海外への布教についても触れられているが、天理教が朝鮮での布教に朝鮮語を使用するなど、民衆に寄り添う態度を見せたこと、一方で現地の風習に対して上から目線で臨んだことなど、現代の企業・団体の海外展開にも示唆する所があるのではないかと思った。2026/09/27

MUNEKAZ

14
天理教、大本などを中心に、戦前の新興宗教を紹介した一冊。教義を極めれば、それは独自の神や神話を中心とする体制を目指すことになり、帝国日本の国体とは衝突することに。教祖はあくまでそのオリジナリティに拘ろうとするが、信者や後継者たちは何とか国家と折り合いをつけようとして、葛藤が生まれる。大本の事例が詳しく紹介されているが、教団の教義をこねくり回して、天皇制国家と親和的な内容に読み替えるプロセスは、なかなか興味深い。そうした努力の先に、宗教の戦争協力があり、日本の対外侵略を支えることにもなる。勉強になった。2026/09/28

Ri

7
天理教や大本を中心に、それぞれの民衆宗教の発生から発展、日中戦争と世界大戦、そして戦後に至るまでの歴史。何がなんでも天皇を神としたいかつての日本と、変容しながら存続を願う各教団。見応えある一冊だと思います。2026/10/12

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