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出版社内容情報
画家の評価、作品の解説、生涯と時代を対照した年表に最前線の研究成果を生かし、全32図で画家の全貌をつかむ。
目次
作品
思想を絵筆に託した画人―渡辺崋山の人と作品
年表=渡辺崋山とその時代
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
乳首は見せない寺
44
最近の私は渡辺崋山が大好きで、人柄も好きだが描いた絵も好きという、1粒で2度美味しい偉人である。このシリーズ自体が入門編というか、コンパクト過ぎて、いろんな画家の数ある仕事のひとつまみしか把握できないのだが、それでもバラエティに富んだ採択をしているのがわかる。私は崋山の絵では、少し力を抜いたような軽い絵が好きだが、有名な肖像画はやはり凄いと思う。当時の人は見惚れただろうな。近年持て囃される『言志四録』の佐藤一斎の肖像が載っているが、一斎は崋山の師匠の癖に、崋山が捕まった時に庇いもしなかった奴である。2023/07/17
oz
4
初読。渡辺崋山(1793~1841)は三河国田原藩の藩士で、貧しい出自のため幼少期から家系の支えにするべく画を描いて売った。才能と聡明さが認められ、本格的な画と蘭学の修養の機会を得る。食料の計画的生産と備蓄を推進し天保の大飢饉で領内で餓死者を出さなかった。優秀な役人であり、同時に画師としても知られ、家老まで登り詰めるが蛮社の獄で失脚、自決する。作品は蘭学修養の際に知った西洋画の遠近、陰影法を肖像画に用いた事で知られ、いずれも強い写実性に貫かれており、稿本(エスキス)ですら今日では別格の扱いを受けている。2014/10/04
watershed
2
動物の補食関係を描いた緊張感のある絵も素晴らしいが、一瞬を切り取った大衆の群像も生き生きしている。自分が捕縛されるシーンも描いている。田原藩では中枢の家柄だったとは知らなかった。「行灯の張り紙の絵を内職としていた走筆のすばらしさ」本当に貧乏だったんだな。2020/03/14
小澤 泰裕
0
崋山の畫には、明らかな洋畫の影響が見てとれる。2017/03/11
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