新潮選書<br> ハルビン学院と満洲国

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新潮選書
ハルビン学院と満洲国

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  • サイズ B6判/ページ数 200p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106005619
  • NDC分類 222.5
  • Cコード C0321

内容説明

「国境と向かい合った近代の日本人」が本書のモチーフです。いわゆる「島国根性」から遠いところにいた人々。とはいえ、ハルビン学院と満洲国は、歴史教科書の一部としてみるに、まだまだ鮮度の高い生モノであり、あの時代の都市と国家、そして日本人たちの相貌は、世界のあちこちで国境線が引き直されている冷戦後の現代と交錯します。そして、私たちに「国って何だ?」という素朴、かつ深い問いを発しているように思えるのです。

目次

序章 二重スパイの生まれうる町
第1章 さりとて外国留学でもなく
第2章 近代国家がやってくる
第3章 国境なき戦い
第4章 重層するフィクション
終章 故郷たることを拒んだ町

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

晴天

2
亡命ロシア人の集まるハルビンに僅か25年間存在したロシア語教育機関・ハルビン学院についてその特異な気風を紹介する。資料が少ないためどうしても背景となる満州に関する記述の比率が高いが、しかし生存者への取材などを通して、当時の破天荒な学生生活が伝わってくる。/私がロシア語学徒だったときの教師にはハルビン学院出身者がいたが、やはりハルビンの地で鍛えた語学は他の教師に「ロシア語で考えてる」と言わしめ、さらには高齢にもかかわらずジーンズで講義をするなどしていたが、それを念頭に置くと本書のハルビン気質の話は感慨深い。2017/01/08

saboten

1
往年の出来事を知ることが出来るのは楽しい。五族協和の時代、見てみたかったですね。本としてはちょっと散漫な印象でした。2013/01/18

samandabadra

1
やや資料だけではここまで言えないかなということまで踏み込んでいるような気がする。しかし、ハルビン学院にまつわるいろいろなエピソードを交え書かれていて勉強になった。2010/11/20

ゆまち

0
あの頃の日本人って、ちゃんと海の向こうを見ていたんだな。それにしても後藤新平はどこまで凄いんだ。2010/12/05

じろう

0
なんとなく当時の大陸の雰囲気が感じられる小説風著作でした。後藤新平、甘粕正彦、石原莞爾など魅力的。何だか今の内向き日本が情けない。2018/02/04

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