内容説明
人の気持ちにかなう作法とは。贈り物に現金は失礼か。戒名は本当に必要か。結婚披露宴の司会者にふさわしい人物は。割勘が気配りに欠けるのはどんな場合か。―祝儀・葬儀・贈答・交際・会合など、冠婚葬祭は作法の根幹。人生の節目をあやまたずに処す83のヒント。
目次
葬儀
婚儀
人生の節目
交際
贈答
会合
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
袖崎いたる
6
身内が死んだので読む。まえに読んだときは職場の同僚の親が死んだときだったっぽい。今回も葬祭関係の項を読む。戒名制度へのdisりと、歳をとるということは葬儀の段取りがわかってくるということだというくだりにグッとくる。それと谷沢永一の文章のうまさというものがようやくわかってきたかもしれん。この人、うまい。2021/02/03
れどれ
4
冠婚葬祭のみならず、日本の現代的風習、社交についての私論をまとめた本。書誌学を専門としているだけあって縦横無尽に引用が飛び交う。軽率に20年前の見識と値踏みするわけにはいかない。おりしも先日、この本の一文をまんまと剽窃したツイートがSNSでばずっていた。まだまだ通用するわけだ。2019/05/22
ウチ●
4
中島義道「うるさい日本の私」読了後、対をなすであろうこちら。日本古来の「察する美学」を礎に、ハレの日、儀式の日、節目の日にどのような考えの下、如何に身を処するか。「オトナ」の模範例を知ることができる。以前であれば「常識」といわれたことも、核家族化が進んだ今では年寄りから教わる機会も稀。良き習慣も、商売至上主義に浸食され青息吐息。日本はいつの頃から元日に馬鹿騒ぎするような国になったのか。考えてみれば、やはりバブル期の頃からだ、と思う。察することを忘れて、自分のことばかり語る人の何と多くなったことか。2015/01/23