内容説明
今世紀、28名にのぼるノーベル賞受賞者を輩出した、ケンブリッジ・キャヴェンディッシュ研究所。1920~1930年代、原子核物理学の父・ラザフォードのもとには、世界中から若き頭脳たちが集まっていた。創意工夫に満ちた実験装置と手作りの測定機器。その中で、物質の究極の姿を探究する俊英たちがなしえた大発見の数々は、その後の科学のありようを決定的に変えていった。人間が「核分裂」を手にする直前の、夢のような興奮に満ちた時代と、天才科学者たちのドラマを描く。
目次
序章 キャヴェンディッシュ研究所の誕生
1章 ケンブリッジに昇ったラザフォード
2章 貴族の紋章となった実験
3章 魔法の弾丸と原子の心臓
4章 戦場に散った幻のノーベル賞
5章 ケンブリッジに帰ってきたラザフォード
6章 1930年代の“ゴールドラッシュ”
終章 巨星墜つ