新潮選書<br> フランス革命と四人の女

新潮選書
フランス革命と四人の女

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  • サイズ B6判/ページ数 238p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784106003134
  • NDC分類 283.5

内容説明

歴史がすぐそこで動いていた時代があった。主婦や女優、あるいは娼婦として、平凡に、無名のまま一生を送るはずだった四人の女たち。革命によってドラスティックに変化させられた、それぞれの“女の一生”。

目次

テロワーニュ・ド・メリクール(彷徨の果てに;革命へのデビュー;誘拐;栄光の時;壁;永遠の屈辱;サルペトリエール療養所)
ロラン夫人(模範的主婦;内なる官能;革命の女;権力の高み;対立;失墜;愛と死の間;処刑)
クレール・ラコンブ(女優から革命家へ;過激な女たち;政府との闘い;三色徽章;幻滅)
タリアン夫人(早熟な少女;タリアンの登場;クーデター;テルミドール聖母;「やせた小男」;宴のあと)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

120
老人に金を貢がせながら歌手を目ざすテロワーニュは、バスチーユ襲撃を見て革命へと走るが、根強い女性蔑視の壁に苦しまなければならなかった。それは女性解放を叫ぶ女優クレール・ラコンブの場合も同じである。男ばかりか女たちまでが新しい価値観を持つ女性を攻撃するのが痛々しくもあり腹立たしくもあった。一方、夫を立てながらジロンド派の柱として活躍したロラン夫人や、夫をロベスピエール弾劾へ踏み切らせたタリアン夫人を見ていると、女性はある意味で男以上に革命を動かしたようにも思う。彼女たちが命がけで求めたものを知れて良かった。2019/12/05

ケイ

62
テロワーヌあたりを中心に。貴族の女性には、あまり興味をもてないのよね。ジャンヌ・ダルクの国だな。2025/05/20

e

24
ロラン夫人についてもっと知りたかったので読みましたが、4人ともそれぞれに魅力のある人物でした。これは現代でも同じ部分がありますが、女性が声を上げる時男性だけでなく女性さえも敵になってしまうのはやるせないなと思います。2020/06/21

みなみ

12
フランス革命は自由・平等・博愛を旨とするが、女性はその中には含まれない。ロラン夫人のように、女性活動家は夫の名義で働くのがせいいっぱいだった。女性はスキャンダルを掘り起こされてバッシングされるのが当たり前だったから、政治グループに参加するにも潔白であることが条件だったり。フランス革命に参加する女性たちも女性が政治の領分に入ってはいけないと思っているし、女性活動家が一般の女性たちに嫌われリンチされるという衝撃の事件も起こる。社会規範の内面化とはかくも恐ろしい。いまも、革命イコールリベラルではないよなあ…2021/06/23

おMP夫人

7
同じ著者の中公新書「物語フランス革命」からの流れで手にした本書。ここではテロワーニュ・ド・メリクール、ロラン夫人、クレーヌ・ラコンブ、タリアン夫人の革命期を生きた4人の生涯がドラマチックに紹介されています。この時代の女性といえばギロチンの露と消えたマリー・アントワネットが有名ですが、こんなにも魅力あふれる人物が他にもいた事を知れてよかったです。ただし、やや劇画的な書かれ方なので読み物としてはとても面白いのですが、これらを全て史実と受け取るには少し厳しいかと。子母澤寛の新選組3部作を読むような感覚でした。2012/12/15

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