夏帆―The Tale of KAHO

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夏帆―The Tale of KAHO

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  • サイズ 46判/ページ数 352p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103534402
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

私はこの世界の出口を見つけなくてはならない――。女性を主人公にした初の長編小説。「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」 26歳の絵本作家、夏帆は初対面の男にいきなりこう告げられた。とびきり美しくも賢くもなく、ただ少しばかり好奇心の強い彼女は、怒りよりもショックよりも、ただ純粋に驚いた。しかしそれから彼女の周りでは、実にさまざまな奇妙な出来事が起こりはじめる。


【目次】

内容説明

この男はいったい何を告げようとしているのだろう?「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」26歳の絵本作家、夏帆は初対面の男にいきなりこう告げられた。とびきり美しくも賢くもなく、ただ少しばかり好奇心の強い彼女は、怒りよりもショックよりも、ただ純粋に驚いた―。3年ぶり16作目となる女性を主人公にした初の長編小説。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

新田新一

169
26歳の女性の絵本作家が主人公の物語です。夏帆は自分の母親が何者かに乗っ取られていることに気づき、母を救い出すために思い切った行動を取ります。読みやすくて、物語自体も面白い素晴らしい小説です。人間の言葉を話すアリクイやシロアリが出てくるので童話的な雰囲気があります。物語の中にも夏帆が書く童話が出てきます。アリクイやシロアリは何かの暗喩なのかもしれません。でも、私はそれは考えずに、ひたすら物語の中に没入して、夢中になって読みました。作者は物語の力を信じています。そのことが感動的です。(コメント欄へ続きます)2026/07/11

しゅう

159
あえてジャンル分けするなら、本作はファンタジーということになるのだろうか。主人公は絵本作家であり、作中には絵本そのものも登場する。そのことから、私はこの小説自体が一編の絵本、あるいは寓話として書かれているように感じた。そう考えると、アリクイを善、ジャガーを悪として単純化した描き方にも一応の理解は示せる。しかしその一方で、これまでの村上春樹作品に顕著だった、物語の奥行きや善悪では割り切れない人間の複雑さが薄れ、作品全体の深みがやや損なわれてしまったようにも感じた。そして、ミソラの絵本に描かれる→2026/07/06

Nobu A

156
村上春樹著書18冊目。今月刊行の文字通り新刊ホヤホヤ。相変わらずの現実と非現実を往来する物語構成。良くも悪くも村上春樹らしい。ただ、以前より読み易くなった、あるいは俺の読解力が上がった?いや、そんなはずはない。作家も少し万人受けするように丸くなったかな。ハルキストには物足りないような。特に物語構成がやけに纏まっている。日本語を話すアリクイ、人間に取り憑くジャガーとシロアリの女王。何じゃそりゃあ。まあ、それなりに面白かったけどね。でも、村上春樹らしくない収束感と物語の纏まり様な気がする。2026/07/26

あすなろ@no book, no life.

141
物事や人には二面性があって、それは少しだけファンタジックで非現実的な世界かもしれない。否、リアルの延長線上ではないか、という村上氏作品の本質王道を往く作品だと感じた。そして割とそれがシンプルで分かり易いかと。そしてラストの白蟻が抜け出た母親の台詞にあるが、ねぇ、みんなそうしていつかは居なくなってしまうのよ、と言わせる。女性主人公は初だとの事だが、春樹氏が生の終末を描いてみたというか暗にそうなってきている感も全域で感じながら春樹文学新作を読了したのである。両面の表と裏、その等価性。それらが印象に残った。2026/07/05

ちょろこ

100
らしい世界観の一冊。初対面の男に不躾な言葉を浴びせられたことを機に26歳の夏帆が奇妙な出来事に取り囲まれていくストーリーはいつもながらの、らしい読み心地と世界観。導かれるような武蔵境への引っ越し、床下のありくいの夫婦に耳を疑うような願い事をされ…など日常にぴたりと寄り添う異界に連れ出される、単なるファンタジーではくくれないワンダーランドがやっぱり好き。今作は例えるならお茶漬けのよう。サラサラ丁度良いか、物足りなさを感じるか、読み手によって分かれそう。ありくいの奥さんが印象的。もう少し登場して欲しかったな。2026/07/28

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