内容説明
日本最大の貯水量を誇るダムが、武装グループに占拠された。職員、ふもとの住民を人質に、要求は50億円。残された時間は24時間!荒れ狂う吹雪をついて、ひとりの男が敢然と立ち上がる。同僚と、かつて自分の過失で亡くした友の婚約者を救うために―。圧倒的な描写力、緊迫感あふれるストーリー展開で話題をさらった、アクション・サスペンスの最高峰。吉川英治文学新人賞受賞。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
342
【ダム部課題】再読。最上級のサスペンスドラマ。とてつもなく大きな策略、しかしそれを上回る、知恵と勇気と友情、の全てが描かれています。ぜひ一読を。2016/11/21
yoshida
289
極寒のなか、冬山にある日本最大級のダムがテロリスト達に占拠される。テロリスト達はダムの運転員達を人質にし、また、ダムの用水を氾濫させ下流に住んでいる数十万の人々の生活も人質にとり、50億円の身代金を要求する。冬の遭難事故で同僚の吉岡を亡くした富樫は、テロリスト達に単身立ち向かう。超人的な富樫の活躍。圧倒的な冬山の描写。張り巡らされた伏線が、後半で見事に回収される。ページ数はありますが、グイグイ読ませる力を持つ作品です。福島県と新潟県の県境の只見が舞台のモデルのようです。厳冬期での富樫の活躍は圧巻です。2017/02/25
サム・ミイラ
264
自分の命にかえても同僚と亡き親友の恋人を守る。もう同じ過ちは繰り返さない。何度も挫けそうになりながらも敢然とテロリストに立ち向かう主人公の姿に私も勇気をもらいました。まさに日本版ダイハード。凍てつく雪と大自然の脅威の中で燦然と輝く人間の力に感動します。本当に読んで良かったと思える一冊。これはお薦めです。2015/04/20
seacalf
193
傑作と名高いこの有名な冒険小説をようやく読破。プロローグからクライマックス並みの緊迫シーン。ひとつひとつ細かく丁寧な描写に見せ場の作り方、二転三転とひねりのきいたプロット等々、さすが上手い。タフさはあるが今一つ魅力に乏しい主人公がちと残念。弱音を吐きつつ不屈の精神で立ち上がる方が共感を呼ぶのかしら。とはいえ、これだけのボリュームでも飽きずにページをめくらせるのだから大したもの。ヒマラヤ登山の経験者でもあり冬山経験も豊富な父に読んで貰って感想を聞いてみたい。2018/12/12
takaC
188
寒い。そして熱い。2016/06/03