出版社内容情報
自由民権と日清・日露 自由民権?韓国併合
近代国家として変身をとげつつあった明治初期の日本は、「脱亜入欧」を目ざし、先進欧米諸国の仲間入りを果たそうと、国をあげて努力していた。その一方で、立憲君主国家か人民主権か、自由民権論争がまきおこった。立憲君主制を選んだ日本は、明治憲法と教育勅語の枠組の中に、人民を組みこむ。日清戦争に勝利を得、大国ロシアを破った日本は、「帝国主義化」へ足音高く疾走する。
内容説明
明治10年代、自由民権を旗印に、中江兆民・板垣退助らのもとに集まった青年たち。欧米列強の資本主義に学ぶ工場労働者。日清・日露の両戦争をへて帝国主義化した近代日本の実像は?「明治人」の思想と行動を描く。
目次
明治時代の政治と知識人―はじめに
維新の終幕
「国民」の形成
保守化・軍拡・デフレ
松方財政と激化民権
立憲国家の誕生
立憲政治の実験
日清戦争と戦後経営
日清戦後の社会
帝国主義日本への道
桂園時代
明治から大正へ
大正デモクラシーへの鼓動―おわりに