出版社内容情報
わが国が長い封建社会から近代国家へと大転換をはたした幕末維新期は、時代の過渡期だけに、多くの人たちが好むと好まざるとにかかわらず激動の波に翻弄された。そして多くの人々の死が歴史を大きく変えた??。
著者は熱血のノンフィクション作家である。幕末維新期の多くの人々の死が、どんな意味を持ち、どんな影響を与えたかを探ろうというのがこの本の主旨である。著者は執筆を前に、日本列島を北から南まで、死の現場や墓、記念碑などを訪ね歩いた。その地は函館から始まり、会津若松、二本松、福島、水戸、東京、箱根、京都、大阪、神戸、堺、下関、萩、高知、鹿児島へと続いた。人物ゆかりの地に立つと、茫漠たる彼方から、いまを生きる私たちに何かを語りかけてくるような思いにかられた??と著者は述懐している。この本では、死に際を「暗殺」「自殺」「処刑」「戦死」「病死」「上意討ち・仇討ち・事故死」の六つのジャンルに分類している。そして、延べ百人にわたる人々の死に際を、ある時は陰惨に、ある時は美しく、ある時は悲哀をこめて描写している。 死に際一話ごとに、墓の写真、墓の所在地、交通データ、戒名をコラムにまとめて付してあるので、この本を参考にされて、幕末維新の旅に出かけるのも役立つ。間もなく21世紀を迎える今こそ、百数十年前の事実から未来を望見してみたいものだ。
内容説明
人間の死には、無数のドラマが秘められています。本書は、封建社会から近代国家へ大変貌を遂げる幕末維新を舞台に、おのれの信ずる道を駆け抜けた人々の、生と死の記録です。人間の死が歴史にどうかかわったのか、興味津々の一冊。登場人物の墓の場所、戒名などを明記。歴史愛好者必読の書。
目次
暗殺―血生臭きテロリズム(大老、江戸城桜田門外で襲わる―井伊直弼;皇妹和宮の降嫁政策などで怨まれ―安藤信生 ほか)
自殺―命絶つことの意味(顔を焼いて人相変え、そのあげく―高野長英;世界初の農業協同組合を作って―大原幽学 ほか)
処刑―梟首から切腹まで(「よしっ、斬れっ!」と叫び―橋本左内;吹きすさぶ大獄の嵐に―吉田松陰 ほか)
戦死―義の戦いと位置づけ(銃の撃ち方も知らずに出陳し―二本松少年隊;自分の入る柩作らせて―河井継之助 ほか)
上意打ち・仇討ち・事故死―さまざまな最期(主命で起こった「寺田屋騒動」―有馬新七ほか八人;身柄奪われ、斬首に―長野義言(主膳) ほか)
病死―自らの想い秘めて(幕府改革に乗り出す矢先に―島津斉彬;処分決まらず脚気にかかり―梅田雲浜 ほか)
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