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出版社内容情報
時は平安。人の影を喰らい、食われた人間は三日もたたずに死ぬという「影喰らい」が世を騒がせていた。安倍家の使役鬼、鬼同丸と雷電は、影喰らい退治に乗り出すが、その正体は、いったい何者か? 意外な事実が…!?
内容説明
時は平安末期、鳥羽法皇の院政時代。乱の悪い予感をはらむ京の都に、『影喰らい』と呼ばれる化け物が出現した。安倍に仕える二人の鬼、高遠と鬼同丸は陰陽師・安倍泰親とともに調伏に乗り出すが…。夜な夜な人を襲ってはその影を喰らう、化け物の正体とは?そして崩壊してゆく貴族の世に鬼たちが見たものは―。また、人がまだ、妖怪たちを恐れながらも、愛していた明治時代を舞台にした『幻戯師』を同時収録。弓生と聖とゆかいな妖怪たちの交流を通して、現代の世相をも痛烈に皮肉った逸品。読ませます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
呉藍
6
まだまだ安部晴明への執着心が強いユミちゃんもとい雷電。鬼同丸がいなかったら、過去と未来の主人たちへの観方は変わらなかったんだろうな。ひねくれ泰親の虚しさを垣間見てしまうと、雷電のように何も言えませんね。それでも当主、っていうのが寂しい。明治期に入っての妖たちの強かさには、ほんの少し力をもらえたかな。消えゆく運命に抗う者たちは、この平成にも生き残っているだろうか。2011/03/10
ひなた*ぼっこ
2
時代が変わっても変わらない二人が良き。2024/03/26
つみき
2
ちゃらんぽらんに見えたって、泰親はやっぱり晴明ととても良く似てるんですね。才能があればあるほど孤独が深まるっていうのはとても皮肉な話だ。2011/08/02
☆CHIKO
2
聖と弓生の昔のお話二編でした。 平安時代のお話は二人が出会ってから随分たっているので、「鳴弦の月」よりも砕けた感じだけど、聖(鬼同丸)が弓生の事を「高遠」と呼ぶのに、違和感があった。というより、最初誰の事だか判らなかった(笑)やっぱり「ユミちゃん」でないと・・・(笑笑)もう一編、明治のお話は、「百鬼夜行」しているのは果たして妖怪なのか・・・なるほど。見方によっては可愛い妖怪よりも、人間の方がなんぼ怖いか・・・そして、文明の開化とともに、だんだん見えなくなっていくものがあるのだな・・・萩の姐さんが良かった♪2011/04/02
海星梨
1
これは既読。オッペケペー節歌ってる百鬼夜行好きすぎる。2020/05/10