内容説明
本書に登場する女性たちは、普通の家庭の主婦から女優、芸術家、文人、芸術保護者など、さまざまである。その彼女たちに共通するものは、―いずれも美人の誉れ高かったということの他に―、19世紀から20世紀にかけての近代芸術の黄金時代に、当時の優れた芸術家たちの生活に深く入りこみ、彼らに霊感を与えるミューズとなって、絵画、彫刻、音楽、文学などの名作にその思い出を残したということである。
目次
1 幻想のミューズ―ハリエット・ベルリオーズ
2 ベル・エポックの恋人―ミシア・ゴデブスカ
3 切れた鎖―コンスタンス・ワイルド
4 嵐のミューズ―アルマ・マーラー
5 愛は去りゆく―カミーユ・クローデル
6 冷たい王妃―ジェーン・モリス
7 詩人の娘・詩人の妻―ジューディット・ゴーティエ
8 無冠のイギリス女王―エレン・テリー