内容説明
夏樹が深夜帰路に着いていると、若い女が駆けてくる。女は伊予守の娘で、邸を賊に襲われたのだ。邸に向かった夏樹が目にしたのは、絶命した家人達と壁面いっぱいに書かれた『俤』という文字。去年の秋、俤丸と名乗る凶賊が現れ、貴族の邸を次々と強襲した。押し入った邸の者を老若男女問わずに殺害し、現場に俤と書き残し去っていく―夏樹は呆然と立ち尽くし、俤の文字を見つめていた。
著者等紹介
瀬川貴次[セガワタカツグ]
1964年7月25日生まれ。ノベル大賞の最終候補に残ったのがきっかけで、スーパーファンタジー文庫よりデビュー。同文庫やコバルト文庫で活躍している
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感想・レビュー
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よっしー
18
前の巻から夏樹と一条の関係が少しギクシャクしてきて、あおえが普段通りバカをやって間が持っていた所に…止めが刺されましたね。夏樹の猪突猛進な所に一条の足りなさすぎる言葉が招いた結果なのでしょうが、この後の展開がとても気になります‼ 深雪にも恋のライバルが登場? 俤丸の件も含めてまだまだ落ち着かない日々が続きそうです。2022/02/06
真理そら
9
夏樹と一条は両方とも言葉足らずなところがあるからこういう状態になってしまう。瀧夜叉は夏樹が好きになったたった一人の女性なので気にするのはどうしようもない。夏樹にとって深雪はストレスを与える従妹でしかないのかもしれないし…。一条が式神にまで冷たくされているのがおもしろい。瀧夜叉登場で喜ぶ読者なのである。2018/01/24
ちるる
9
夏樹と一条の仲がひどいことになっている…。温厚な夏樹があそこまで激昂するなんて、しかも原因が女のことって…一条の態度は冷たいかもしれないけれど、それは夏樹を危険から遠ざけたい気持ち故だというのに、その気持ちは、叶わなかった恋に目が眩んでる夏樹には伝わらない。滝夜叉姫が絡むと夏樹と一条が揉めるのでホントに嫌です(。>д<)2012/10/01
紅蓮
7
【再読】もうね、一条がいじらしくて・・・(つω-`。)滝夜叉は初恋の相手だから仕方ないとしても、季長なんて夏樹の親友の座を脅かす極悪人としか思えないよねぇ。しかも二人共そういう機微には鈍感だから、一条一人がやきもきしちゃって・・・。もやもやするわ・・・ε-(。・д・。)フー2014/06/13
てふてふ
6
いやー!!お願いだから喧嘩しないでー!!一条の言うこと聞いてよ、夏樹。一条ももっと言葉選んでってば。 かっこいい深雪のキャリアウーマン姿に憧。伊予の君には頑張ってほしいです。 御代かわゆす。季長はいまいちキャラが掴めないんだよなぁ。。。2013/05/13
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- 和書
- ちょうどいいわがまま