出版社内容情報
森 博嗣[モリ ヒロシ]
著・文・その他
内容説明
整理・整頓は何故必要なのか?大学の研究室、芸術家のアトリエ、漫画家の作業場…。素晴らしい作品が生まれているのは凄まじい散らかりようのなかだ。物理的な整理ではなく、自分自身の内側と「環境」を整理・整頓してみよう。人気作家が語る、自由に楽しんで生きるために大切な創造的思考と価値観。
目次
第1章 整理・整頓は何故必要か
第2章 環境が作業性に与える影響
第3章 思考に必要な整理
第4章 人間関係に必要な整理
第5章 自分自身の整理・整頓を
第6章 本書の編集者との問答
第7章 創作における整理術
第8章 整理が必要な環境とは
著者等紹介
森博嗣[モリヒロシ]
作家、工学博士。1957年12月生まれ。名古屋大学工学部助教授として勤務するかたわら、1996年に『すべてがFになる』(講談社)で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Roko
39
森さんは「とにかく必死に考えろ」と言うのです。気持ち悪くなるくらい考え、やってみる。上手く行かなかったら、また考える。そうやって得たものは、間違いなく自分のものなのだから、そこに意義があるだろうと。 つまらない考えや情報が頭の中にたくさん詰まっているから、そこから逃れられなくなってしまうのだ。必死に考えて、いらない考えを捨てることが大事なんだ。整理すべきはモノではなく、頭の中なのだという森さんの意見に、思わず「その通りです」とうなづいてしまいました。2023/06/05
藍色
19
タイトル通り整理整頓を特には推奨してない整理術の本。物が少なく片付いてる空間は綺麗だけど、人によっては趣味の物で溢れたりする部屋の方が美しく感じるという理論。作者がそうであるように出しっぱなしの方が作業しやすいと言う考えにはなるほど!と思う。ただ、探し物をする機会が多い事には作者も悩みがある様子。「物の断捨離より人生の断捨離。自分の人生をどう生きたいのか考えて買うものを決め、不要なものを増やさないのが大事」らしい。「人から褒められる事には特に興味ない自分にこそ褒められたら嬉しい」と言い切る作者が清々しい2022/09/20
kaoriction@感想は気まぐれに
19
完全文系、ガチガチに凝り固まった頭で 考え方の私は、対極にある理系で合理的な森センセイの書で時々リセットする。目から鱗な言葉でフラットになる。フラットになり、なぜか ゆる〜く元気になる。「なんとか元気を出そうというときの、生きるための、整理・整頓。」「生命は、いずれは活動を停止し死ぬのだから。」そして、「断捨離は、モノではなく人間関係の断捨離をすべし」。今回も雑然として靄がかっていた頭がリセットされ フラットに。とっ散らかっているのは部屋だけでなく頭の中も同じだ。生きるためには、頭も部屋も整理整頓だ。2022/08/30
hippos
16
「整理して面白いか?」「人間関係を整理したら葬式しなくて済む」とかもう森センセー節全開。いわゆる「整理術」ではもちろんなくて、もっともっと抽象化された整理とは?さすがの一冊。2022/05/12
C-biscuit
14
図書館で借りる。アンチ整理術とのタイトルなので、断捨離、ミニマリストを目指す個人としては、大変興味深い本であり、手にとった。この本は冒頭にも書かれている通り、著者が天邪鬼すぎるようで、その他の本もそういう本らしい。ただし、学者らしく共同生活をしていく上で片付けが必要になると分析している。自分だけしか使わないのであれば、いつでも作業を再開できるようにしておくことのメリットなどが書かれていた。著者は工作を趣味としているようで、写真をよく見ると定期購読していた「子供の科学」に出ている人のようであった。なるほど。2022/05/10