内容説明
「石岡君、象みたいにもたもたするんじゃない、こうしている間にも、人の命が失われるかもしれないんだ」。御手洗潔、疾走る!中編2作収録のシリーズ最新作。
著者等紹介
島田荘司[シマダソウジ]
昭和23年広島県生まれ。武蔵野美術大学卒。昭和56年、『占星術殺人事件』でミステリ界に衝撃的なデビューを果たして以来、名探偵・御手洗潔、刑事・吉敷竹史のシリーズを中心に数々の傑作、意欲作を発表。また死刑問題や日本人論等、活動のフィールドを広げ、さらに多くの読者の共感・支持を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぐうぐう
20
収録作「傘を折る女」がドラマ化されるというので、長らく積んでいた本書を手に取り、読む。読了し、まず思ったのは、何もこんな地味な話をわざわざチョイスすることもあるまいに、という疑問だった。御手洗潔シリーズには、短編や中編にも、大掛かりでアクロバティックな作品があるのに。そういった大胆なトリックに挑む御手洗の推理のキレこそ、このシリーズの醍醐味なはず。ドラマの製作者達は、「傘を折る女」に漂う、火サスや土ワイ的ムードを好んだのかもしれない。(つづく)2015/02/24
胡瑯
15
ドラマ化もしたことだし久々に再読。今回は単行本にて。表題作内の刑事が分かりやすいキャラで個性的だった。こっちを映像で見てみたいなぁw傘を折る女はマンガ、ドラマとなりましたがちょこちょこ演出とか舞台とか変えていたので、原作を再確認できてよかった。ドラマ版の刑事のキャラがとてもよかったので原作はちょっと物足りないかな?犯人視点の章は読んでいて楽しい。2015/03/18
RED FOX
14
「ハロー、君の脳みそは起きているかい」鎌倉の夜を宇宙人とUFOが進み、ガムテープが沢山垂れ下がる密室で男が倒れる。2019/09/08
きゃらぶ
14
光一さんが出演するドラマの原作と聞いて読まずにいられなかった。御手洗の役に玉木さんはピッタリ。ちょっと重みのない石岡の役には物足りなさを感じるけれどオフモードにしている光一さんっぽくていいかも。「傘を折る女」は展開が予想外で驚きの連続。雪子の真剣な行動が逆に滑稽だった・・・。2015/02/14
ちどり
14
「UFO大通り」極楽寺三丁目老婆の家が縁側から見た光景は、宇宙人が戦争をしている姿だった。その近所では葬式が行われた 亡くなった人は密室の中 フルフェイスを被りマフラーや手袋を装備しながら シーツにくるまって亡くなっていた しかも天井には何故かガムテープがたくさんついていた。「傘を折る女」石岡さんはラジオを聞いていた、リスニングからの不思議体験で、アパートから外を見ると 白のワンピースを着た女性が 雨に濡れながら自分の派手な傘を車に轢かせようと苦戦している姿を目撃していた 不可解な行動理由とは…2014/12/22