内容説明
昭和20年の終戦からほどない時期に、社長と役員を社員の選挙で選ぶという会社が現われた。それは大倉財閥の一翼を狙ってきた大倉土木が、占領軍による財閥解体の嵐に耐え、社員持株制度のもとに、旧来の社員だけで会社の存続をはかろうと知恵をしぼったあげくの資本・経営・組合を一対とした協同組合的な発想であった。戦後最大の危機を、日本初の社長公選で乗りきった大成建設とその社員たちの熱きドラマ。
目次
第1章 苦肉の策、社名変更
第2章 再出発をかけた銀座復興事業
第3章 苦戦する地方の営業体
第4章 新体制スタート
第5章 経営陣の苦悩
第6章 社員持株制度の発足
第7章 開かれた企業へ