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講談社文芸文庫
肉体の悪魔・失われた男

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  • サイズ 文庫判/ページ数 319p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061984516
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

一九四〇年から敗戦までの、一兵卒としての中国従軍体験は、皇軍、聖戦という理念の虚妄を教え、兵士たちの犯す様々な罪業、あらゆる惨苦を嘗める現地の人々の姿を透徹した眼差しでとらえることを強いた。人間の持つ深い闇に錘鉛を下ろす戦争文学の数々は厭戦的であり、また戦後の一時代を画した肉体文学は、敗戦後の混乱する社会をも戦場の延長とみなすことで誕生する。田村泰次郎の戦争をめぐる名作を精選。

著者等紹介

田村泰次郎[タムラタイジロウ]
1911・11・30~1983・11・2。小説家。三重県生まれ。早稲田大学文学部仏蘭西文学専攻卒業。大学在学中より、ジョイス、ヴァレリー等の知性派文学についての批評を発表し、注目される。1940年、応召、一兵卒として北中国を転戦し、46年、復員。「肉体の悪魔」を皮切りに数多くの戦争文学を発表するとともに、47年の「肉体の門」で肉体文学の作家として一躍流行作家となり、風俗小説も量産することとなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社トリスタの提供する「読書メーター」によるものです。

きさき

11
★★☆☆:「肉体の門」のみ読了。パンパンの話。リサーチのために読んだ。内容がひどい。文体もあまり好きではなかった。2019/10/24

eazy

2
一兵卒として中国の悲惨な戦場を体験した著者の、人間の「恥部」を告発し、同時に極限下における「肉体」の激烈な陶酔をあからさまに描く短編集。前線部隊へ朝鮮人慰安婦を送り届ける任務を課せられた日本兵部隊の凄惨な道程を描いた「蝗」と「失われた男」が重苦しいが読み応えがある。 「肉体の門」はさすがに一世を風靡した作品だなぁと、改めてそのおもしろさを見直した。前の2作と比べ、告発から一歩進んだ、ある種の悪魔的な爽快感がある。それは戦場を見た者ならではの「思想」の否定であり、「愛」を否定しあざ笑う視線だ。2009/03/12

あにこ

1
これは秀逸な作品集。なぜこの本が品切れ状態なのか……講談社文芸文庫は何を考えているのだろう。復刊するならば戦後70年のこの時期しかなかったはずである。『肉体の悪魔』は長篇で描かれる余地のある深いテーマを孕んでいるように思う。非常に面白い。思いのほか心理描写が多く(しかも適格で精密に)、いずれの作品も読みごたえがあった。『肉体の門』も、今の世の中からするとかえって新鮮な世界観で、SFじみた面白さすらある。『渇く日々』は今こそ、また戦争を知らぬ世代にこそ、読まれるべき作品であると思う。2015/08/11

やまべ

1
従軍慰安婦問題に関連して高橋源一郎がこの作家に触れていたので読んでみた。これらの作品に描かれた兵士や慰安婦が置かれた状況は酷いとしか言えないのだが、かといって、そうした状況を告発するという作風でもない。印象深い。古山高麗雄も読んでみよう。http://www.asahi.com/articles/DA3S11320312.html2014/09/04

ウエノヨウジ

0
埴谷や大岡などと年齢がちかく、戦前から作家として活動していた田村泰次郎。この作品集には、「肉体の悪魔」「肉体の門」「蝗」など戦時体験にまつわる、あるいは、復員後のことについての短編が収められている。私は十返肇の評論で田村泰次郎について述べている箇所を読み、田村の作品を読むことにした。田村は「肉体の門」がベストセラーになり、文学者としての地歩をかためた。十返肇の評論では、「肉体の悪魔」のほうが評価されていたと思う。全体として平明で読みやすい文章である。反面少し地味でもある。2017/06/20

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