内容説明
香港に向かう豪華客船上でショーの最中、奇術師がバラバラになって空中から落下。さらに船室では三人の暴力団員の体が引き千切られた。いわくつきの要人警護のため、この巨船に乗り合わせたのは圧倒的な美貌と無謀を誇る警察官僚・薬師寺涼子警視。特別待遇を堪能しつつ、孤絶した現場でますます本領を発揮。
著者等紹介
田中ヨシキ[タナカヨシキ]
昭和27年熊本県生まれ。学習院大学大学院卒。第3回幻影城新人賞、昭和63年の星雲賞受賞。壮大なスケールと緻密な構成によるSFロマン、中国歴史小説で、読者の爆発的な支持を集め、ノベルズ界のスーパースターの地位を確立する。講談社より刊行中の『創竜伝』も記録破りのベストセラー・シリーズとなっている
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感想・レビュー
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マッピー
21
南米の国の元大統領、ホセ・モリタ。在任中は治安維持の名目で軍を掌握し、金も権力も使い放題だったが、国から追われる身となった今、日本に保護を求め、香港の銀行へ出向くための豪華客船上での護衛を、薬師寺涼子が押し付けられる。お決まりのアクションと軽妙な会話のやり取りの末、無事事件は解決したのだが、解せないのはやっぱり「ラ・ぺノラロスタ」だ。塩が弱点ということで、船内に海水を撒いたり塩の弾丸で打ち抜いたりするのは理解できる。しかし、塩が弱点のくせに、あんなにスプラッターに人を殺す?絞め殺せばいいだけじゃん。2025/03/30
鐵太郎
6
某国の横浜沖。香港に向かう豪華客船「クレオパトラ八世号」の後部デッキで行われるステージ・ショーの奇術のさなか、もちろん惨劇が起こります。(わくわく) 奇術師が宙を舞い、天上まで上がったと見るやいきなりバラバラの死体となって落ちてくる。さあ、始まった! アマゾンの恐怖、流体金属の怪物、またの名を「生きた水銀(ラ・ペノラロスタ)とは何か? なんでしょうか? ちょっとスケールダウンしたかな、という心配はありますが、お涼サマは元気に暴れ回ります。善哉! 2005/03/19
秋乃みかく
5
★★★★☆ レオコン岸本クンの一輪車綱渡りに爆笑~♪お涼サマは相変わらずカッコイイ(^_^)2011/05/22
なつき
4
そこまでしても・・・報われない涼子さん。いや梟のプレゼントがあったし、報われてるかな? 香港の話も小説で読みたいものです。2011/06/03
ヘイゼル
4
肩の力を抜いて読めるのがこのシリーズのいいところ。大して難解な言葉も出ないし、ただお涼が可哀想な忠臣泉田クンを連れて大暴れするお話。舞台が豪華客船なんだけど、借りきりちゃってたってオチ。二億をポケットマネーで済ませてしまうところが末恐ろしい人である。2011/01/25