光文社新書<br> 日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか~増補改訂版『日本“式”経営の逆襲』~

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光文社新書
日本企業はなぜ「強み」を捨てるのか~増補改訂版『日本“式”経営の逆襲』~

  • 著者名:岩尾俊兵【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 光文社(2023/10発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334100919

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内容説明

かつての日本企業が抱いていた「お金より人が大事」という考え方は決して理想主義ではなく、実利に適ったものであり、それこそがビジネスを 栄に導く強みであった。しかし、日本企業はいつしか人より金に走り、アメリカ式の経営を表層的に真似し、低生産性と低賃金の低空飛行に陥った。どうすれば、この「負のスパイラル」を抜け出せるのか? 東大史上初の経営学博士にして平成生まれの慶大准教授が放つ、渾身の日本企業再生論。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

belalugosi6997

19
私がミクロ経済学の経営学・経営技術・経営管理の知識を習得していれば、この著書はとてつもなく秀逸になっていただろう。ミクロ経済版自虐史観(この著書では似非世界標準経営)からの脱却。著書のキーワードはジェフ・ベゾスAmazonCEOのカイゼン、逆輸入による改悪(日本式経営の強みを捨て、似非世界標準経営を取り入れ衰退する)。マクロ経済なら財政出動を!と提言するが、ミクロ経済でも致命的な過ちを犯しているのには言葉を失った。「海外では〜」に警告する、「それ、日本式ですよ。海外では日本式経営を虎視眈々と学んでますよ」2024/10/25

koji

15
著者の主張を分解して要約すると、①日本企業は世界に先駆ける経営技術を数多く生み出してきた、②それにも関わらず、その技術が文脈に深く依存した濃密なコミュニケーション故に、コンセプト力(抽象化・モデル化)が弱く、その技術を世界に売り込むことができず、経営技術のグローバリゼーションに後れを取った、③しかし、日本にしかできないコンセプト化された経営技術はあるはずで、これを追究していけば日本発のプラットフォームが世界に輸出でき、日本は逆襲できるというもの。この総論に異存はありませんが、一寸異論が(以下コメント欄)2025/02/11

まゆまゆ

15
昭和というインフレ化では「カネよりヒト」が価値創造の主役だった。海外ではむしろ日本型経営の技術を取り入れようとしていたが、平成ではデフレによってカネ優位になって「ヒトよりカネ」が明確になり、さらにグローバル化という言葉に惑わされ、強みを捨て弱みを取り入れる結果に。今こそかつての日本型経営を取り戻せるか…2024/02/21

ほし

13
海外起点だと思われている経営技術には少なからず日本由来のものがあるが、それと知られず日本に逆輸入されることにより、寧ろ経営に悪影響を与えている。そのような事態が起きた理由は、日本企業が文脈に依存したコミュニケーションを強みとしていたため、経営を抽象化・コンセプト化することを組織として行なってこなかったことによる。もっとコンセプト化による経済的価値に目を向けるべきだ…というのが本書の論旨になります。個人的には筆者の主張に共感できる点もあるものの、ややパワープレイが目立つようにも感じられ、評価の難しい一冊。2023/11/12

ぷるぷる

9
昔の日本は経済大国で成功した企業の手腕は高く評価されていたのは事実で米国の企業が学んだ結果、現在米国から入ってくるビジネス論の根底に日本の考え方があっても驚くには当たらない。日本が弱かったのは筆者が言う経営技術をコンセプトへまとめ上げる部分であり、文脈依存度が高過ぎるという表現は気付かされました。普段必死に特定組織の文脈で議論している自分は文脈依存度が低ければ一般論や普遍的な理論に近づくというのが抽象度を高めることだと語られては反省せざるを得ません。何故かものづくり観点からの提言になるのは疑問ですが。2025/03/02

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