内容説明
征服者と被征服者、一神教と多神教、せめぎあう二つの文化。夢の宮殿のように美しいタージ・マハルは血に彩られていた。ムガル帝国秘史。
目次
序 天上楽園の夢
第1章 ヒンドゥーの神々の落日(バーブル帝の故郷;ラージプート諸王の戦い;フマーユーン帝の亡国と帰還)
第2章 二つの文明の融合(アクバル大帝の時代;牧神クリシュナと聖女;皇子の反乱と一族の女たち)
第3章 ペルシャ文化の影(皇妃ヌール・ジャハーンの愛;文人皇帝とイスラム細密画)
第4章 ムガル帝国の栄華(蓮池に浮かんだ墓廟;悲運の兄皇子密殺;イスラム聖者と母性信仰;巡礼の路)
『タージ・マハル物語』年表
ムガル王家とギヤース・ベーグ一族の系図
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シルク
10
読んでてなんだか、すごくどきどきするよ。淡々と書いてあるのになぁ……「官能的な読書」という感じがとてもする。これを読むと、「ジャウハル」というものの凄惨な光景が、目に焼き付くような気がする。「ジャウハルとは、落城を覚悟したラージプート兵が、後顧の憂いなく撃って出て討ち死にできるよう、その前夜に行なわれる女たちの集団殉死のことである。」(p.42) 昔むかしのインド、夫に深く愛された高貴な美女がいた。彼女の美貌の評判は遠くにまで聞こえ、彼女を寄越せと迫る他国の王が現れる。2018/09/22
NOB
2
日向電工の「ルミナス・テンプル」から連想。 いつか行ってみたい場所の一つです。 宝くじあたれ❗←(切実)2017/03/22