岩波新書
ラッセルのパラドクス - 世界を読み換える哲学

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  • サイズ 新書判/ページ数 210,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004309758
  • NDC分類 133.5
  • Cコード C0210

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

36
参考文献として。引用できるところはごく一部か。ラッセルのパラドクスって何? だったのが、有名な文句に代表される理屈だったのに気づきすっきり。しかしこんなことばかり考え続けるのが哲学者だとすると、堪え性のない私は向いていないのかな・・・。2015/04/28

kochi

15
数学を論理学で基礎付けしようとしていたフレーゲの目論見を打ち砕いてしまったという、数学史のなかの一つのクライマックスである、「ラッセルのパラドックス」の発見。これがいたい何かは置いておいてf^^;、このパラドックスをタイトルとはしているが、ラッセルの変遷を重ね、広い範囲の活動(アインシュタインとともに反核運動を推進し、ノーベル文学賞も受賞)のうち、論理学を含む哲学全般について、新書らしくコンパクトに解説。巻末の参考文献とラッセルに関係深い人物の略伝を頼りに、新しい読書の世界が広がる予感。2019/10/20

takeapple

13
三浦先生の本なので厳密で読みやすい文体。内容はラッセルの論理学なので難しいけれど、スラスラ読めて面白い。しかしラッセルだけじゃなく、哲学者の考えることの半端なさ。まあそれが哲学者の所以だろうが。20世紀の哲学は数学的要素が強いから難しいけど面白い面と硬質というか無機質というか。個人的好みだけどとしてはもっと人間的な方が好きだけど。2020/03/28

またの名

11
ヴィトゲンシュタインより普通に、ラッセルが好き!という珍しい少数派の人を増やすかもしれない解説。絶対の真理はないと言いつつ自説を変えずに絶対化しがちだったポップ哲学者とかいう一体誰のどの主張を指してるのか不明な藁人形批判を挟みながら、動的に変化した哲学者としてラッセルを紹介。ヘーゲルの一元論に愛想を尽かし外的関係から「これ」としか呼べないセンスデータ、タイプ理論に中性的一元論まで目まぐるしく何段階も進化した思想的変遷が魅力的に語られる。数学に相当依拠した哲学を論理式を使わず理解できるようにする工夫が凄い。2017/09/08

Z

9
結構、スッキリと分かりやすくラッセルの思想をまとめていて面白い。思想の特徴は論理学からスタートして、問題が出てきたらそのつどそれを解決する手段をとっていくスタイルで明確な定理なり法則なりをだしてくるので、ドイツやフランス思想と異なりかなり原著も読みやすそう。ウィトゲンシュタインを読んでいたため、師弟といえどかなり思想の方向は対立していて驚いた。時々思想に出てくるタイプ理論やパラドクスに関するスッキリした説明が一番ためになったと思う。わりと良書だった。2018/01/25

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