岩波文庫
ビーグル号航海記 〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 230,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003391235
  • NDC分類 402.9
  • Cコード C0126

出版社内容情報

一八三一年から五年間,イギリス海軍の測量船ビーグル号に同乗した若き日のダーウィン(一八〇九‐八二)が南アメリカ大陸沿岸や南太平洋諸島をめぐって各地の地質や動植物をつぶさに観察した日記体の調査記録.巨大な陸産のカメなど特異な動植物で知られるガラパゴス諸島での知見がダーウィンに進化論の着想をあたえたといわれる.

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

24
チャールズ島の住民は貧乏なことに不平を訴えていたが、大した労力を払わずに、生活の手段を得ていた(12頁)。ガラパゴスの鳥 ひわ(・点)の類(18頁)のスケッチがシャープな感じが出ている。ダーウィンがみたところの結論として、熱帯の生物に普通伴っている豪華な色彩は、熱帯の温度にも、光にも関係するものでなく、別のなにものかの原因によるものであって、おそらくその存在している条件が、一般に生存のために好都合であるのによるものであろう、としている(20頁~)。2021/05/05

まふ

5
下巻ではガラパゴス諸島に行く。ここで多くの他地域では見られぬ独自の動物、植物等を発見し、それが後の「種の起源」による適者生存、進化論の構想につながる。その後タヒチで桃源郷的環境・生活・人々・事物に接し、ニュージーランドでマオリの下等な種族に会い、オーストラリアで囚人の子孫のつまらない雰囲気に落胆し、ココス諸島でサンゴ礁の生成に関する分析を行い、5年間に亙る大航海を終える。まさに圧巻の大旅行記であった。奴隷制度容認の南米諸国に比し、自由を標榜する英国人としての西欧文化のリーダー国の誇りが感じられる。2020/08/08

2兵

4
読了。長い長い航海でした。何と言っても、この巻にはガラパゴス諸島とオーストラリアに関する詳細な記述があるため、他の巻に比べれば、実に面白く、スムーズに読めた気がします。ガラパゴスゾウガメやサンゴ礁に関する気合の入った考察が楽しい。そして、巻末解説で訳者の方が述べられているように、この航海が無かったら、ダーウィンが後年唱えた進化論に関する研究はどうなっていたことか…。イギリスに帰還した後のダーウィンは、体調を崩し、公職にも就かずにひたすら篭って研究を重ねている事を考えると、影響の大きさがとんでもないなと。2017/12/23

卯月

3
職場本棚、再読。1835年9月15日、ガラパゴス群島から、1836年10月2日、英国ファルマウス着まで。ダーウィンと言えば『種の起源』だが、有名なガラパゴスを訪れたのは、航海5年のほぼ最終年。しかし今巻、ガラパゴスよりもインド洋でのサンゴ礁の考察が滅法面白い(著者はサンゴ礁だけで著書が1冊ある)。深海では育たないサンゴ。かつては水面近かった土地にサンゴが生息し、地面が沈下するたび上方へと生長、現状の島から遠く離れた岩礁となったのか。他、タヒティやニュージーランド、オーストラリア、セントヘレナ。面白かった。2017/06/25

へたれのけい

2
大英帝国はこう云う事にもお金を掛けていた2022/07/30

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