出版社内容情報
伏姫割腹のおり光を発して飛び散った八個の珠数玉.ゆっくりと物語が進行するに従い,それぞれに一個の玉を持ち八方に生い立った八犬士の面々が,一人また一人と登場してくる.雄大・複雑な筋立て,リズミカルな文章,興趣を添える挿絵が,読者を『八犬伝』の世界へと誘う.作者はこの作品に二十八年の歳月を費やした.
内容説明
悪漢淫婦を描くほうに馬琴はより以上に老熟している、と言って魯庵があげた悪玉の一人に素藤がいる。大盗賊の息子に生れ一国一城の主になり上ったこの男、妖術使いの尼僧妙椿と手を組み、犬江親兵衛、里見家と熾烈な闘いをくりひろげる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
68
神隠し以来姿を見せなかった親兵衛が、伏姫の神通力で十歳とは思えない偉丈夫となって再登場。敵が妖術使い珍椿ならこちらも伏姫のご加護付きの親兵衛と、これまでのかなり正統派な時代劇は、突如異次元の話へ方向転換。今まで出番がなかったから仕方ないとはいえ、派手な親兵衛の一人舞台より、これまでみたいな犬士たちの立ち回りの方が好きだなあ。今のところは一枚上の珍椿に、どうやって親兵衛が立ち向かっていくのか、次巻へ。2018/01/22
マッピー
7
この巻は一犬伝。まるっと犬江新兵衛の巻。 子どもの頃に見た親兵衛はヒーローでしたが、大人の目で見ると生意気だな。 謙譲の美!と言いたくなる。 もちろん里見の殿様の前ではちゃんとへりくだっているのだけれど、周りの大人たちにもっと気を遣ったら?って思うのは現代の考え方なのだろうけど。 2016/08/28
nora
2
登場するやいなや大活躍の犬江親兵衛だが、妖術使い妙椿の奸計によって館山城から遠ざけられてしまう。いったんは捕縛され追放処分を受けた素藤がその間隙を縫って再び館山城を奪還する・・・・。2009/02/17
宗蓮
1
卒論用
yooou
1
☆☆☆☆☆2005/07/02